原子力空母の放射性廃棄物、横須賀で貨物船に搬出


原子力空母ロナルド・レーガンのエレベーター部分に引き出されてきた放射性廃棄物入りコンテナ(赤丸部分)。



放射性廃棄物入りコンテナをクレーンで吊り上げる準備作業は、人手によって行われている。

4月28日午前、横須賀で定期修理を行った原子力空母ロナルド・レーガンからの放射性廃棄物の貨物船への移送が行われた。
横須賀市が防衛省南関東防衛局横須賀防衛事務所から提供されたものとして発表した情報によれば、放射性廃棄物は3個のコンテナに詰められて運び出された。

定期修理によって放射性廃棄物が発生するということは、原子力艦船の動力装置に関する作業を行ったということを意味している。 日米両政府が合意した公文書であるエードメモワールによれば、原子力艦船が日本の基地に入港するにあたって、動力装置の修理は日本国内では行わないこと、発生した放射性廃棄物を日本に持ち込まないことを米軍は約束している。
日本国内にある基地である横須賀での、原子力艦船の動力装置のメンテナンスは約束違反であるし、原子力艦船の外に放射性廃棄物を搬出することも約束違反だ。
あからさまな約束違反を米軍は毎年のように繰り返していて、日本政府は米軍の約束違反を指摘すらしようとしない。


クレーンで吊り下げられたコンテナ。



貨物船オーシャン・ジャズの船倉に入れられようとしている放射性廃棄物入りコンテナ。

ヨコスカ平和船団は、この約束違反の行為に抗議し、監視する活動を行った。
レーガンから搬出された2個目のコンテナには、中に入っている物が放射性物質であることを示す国連番号「UN2910」が表示されていることが確認された。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)(2021.4.28 星野 撮影)


クレーンで吊り下げられた2個目のコンテナ。


2個目に運ばれたコンテナには、「UN2910」の文字の表示があることが確認された。放射性物質が中に入っていることを示している。


空母レーガンの先端部で、こちら側を監視する武装兵士たち。



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