原子力空母レーガン出港、試験航海か


5月8日、出港前の原子力空母ロナルド・レーガン。「6」の双胴船は、13号バースに停泊中の高速輸送艦ブランズウィック


横須賀基地12号バースから出てきた空母レーガン


レーガンの飛行甲板の先端部に人が並ぶ


登舷礼ではない。カジュアルな服装の人も混じっている


しかし、銃座には兵士が配置され、小銃を持った人影も。「リラックス」している訳では無い


横須賀基地の12号バースで定期修理を受けていた原子力空母ロナルド・レーガン(RONALD REAGAN CVN 76)が、5月8日午前10時10分頃に離岸して、浦賀水道に向かった。

定期修理で排出された放射性廃棄物が4月28日にレーガンの艦内から運び出されており、今回の出港は、その10日後となった。
出港にあたって登舷礼は行われておらず、試験航海に出たということだろう。
原子力空母が動き出すということは、日本政府がチェックをしない原子炉2基が東京湾内で稼働するということだ。巨大事故のリスクがより高まったということでもある。

近年のレーガンの定期修理後の試験航海の期間は、2018年は6日間、19年は5日間、20年は10日間、21年は5日間だった。

艦載機を空母に載せるための事前訓練FCLP(Field Career Landing Practice)を、5月6日から25日までの期間中の10日間、硫黄島で実施する予定だと防衛省は発表している。
ただし、硫黄島が天候などの理由で実施できない場合には、5月10日から13日の期間に、三沢、横田、厚木、岩国の一部あるいはすべての基地でFCLPを実施することもあり得るという。
FCLPが実施されればこれらの基地周辺の住民は、まさに凄まじい爆音と危険に曝されることになる。

FCLPの後に艦載機は空母に載ることになるが、米軍が5月10日から13日までの期間に三沢、横田、厚木、岩国でFCLPを実施する可能性があることを考えると、今年の試験航海の期間も、長期間にはならないのではないか。もちろん、定期修理の内容によるのだが。

(RIMPEACE編集部 星野 潔) (2022.5.8 星野 撮影)


ポリス艇がレーガンの横にやって来た。前部には機銃が据え付けられている


横須賀本港から出た空母レーガン


浦賀水道に向かう空母レーガン


2022-5-9|HOME|