横須賀基地に燃料を運ぶ民間タンカー


12月22日、横須賀基地の吾妻島貯油所に接岸したタンカー、ノード・ミヤビ(22.12.22 星野 撮影)


12月23日の午後、吾妻島を出た後、東京湾の奥に向かって航行するノード・ミヤビ。対岸には木更津基地が見える(22.12.23 星野 撮影)


12月26日、袖ケ浦市の民間製油所を出て、東京湾を南下するノード・ミヤビ。23日よりも船体が沈み込んでいる(22.12.26 星野 撮影)


12月22日、横須賀基地の吾妻島貯油所に民間タンカーのノード・ミヤビ(NORD MIYABI)が接岸した。

マーシャル諸島船籍のノード・ミヤビは、2022年に完成して使われ始めたばかりの新しい船で、横須賀基地入港は初めてのようだ。
横須賀に来る前には、12月17日から19日かけて佐世保に寄港している。
さらにその前には、12月中旬に韓国の瑞山大山港に入港していたようだ。瑞山市の大山臨海工業地域には、石油化学企業が集積している。ここで大量の燃料を積んで、佐世保や横須賀にやって来たのだろう。
ノード・ミヤビは、12月23日の午後に吾妻島を離岸した後、東京湾の奥に進み、千葉県袖ケ浦市の民間製油所に接岸した。
この船が一時的に米軍の燃料輸送に使われただけなのか、今後も東アジア周辺での米軍の燃料輸送に使用されるのかは、まだ不明だ。

ところで、ノード・ミヤビが吾妻島に接岸したのと同じ12月22日には、民間タンカーのポハン・パイオニア(POHANG PIONEER)が横浜ノースドックに入港した。

全長約185メートルのノード・ミヤビに比べると、ポハン・パイオニアは全長約108メートルで大分小さいが、東アジアや西太平洋地域の米軍の燃料輸送に使われているタンカーだ。
今回は、グアムを現地時間12月7日に出港し、韓国のプサンに現地時間の12月14日から19日にかけて滞在した後、横浜にやって来た。
もちろん、横浜ノースドックにはポハン・パイオニアのようなタンカーがタンカーとしての仕事をする施設はないので、時間調整と船員の休養のための入港だろう。

ポハン・パイオニアは、12月26日午前9時頃に横浜ノースドックを出て、約1時間ほどで横須賀の吾妻島貯油所に接岸した。
横浜ノースドックに接岸していた時には船体が浮いる状態だったので、燃料を運び出すために吾妻島に接岸したのだろう。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)


12月22日、横浜ノースドックに接岸したタンカー、ポハン・パイオニア(22.12.22 星野 撮影)


船体が浮いていて、「積み荷」の油は積んでいないように見えたポハン・パイオニアは、12月26日の朝まで横浜ノースドックに停泊した(22.12.24 星野 撮影)



2022-12-26|HOME|