カタパルトの点検修理進む原子力空母ロナルド・レーガン


飛行甲板上にカタパルトのスチームシリンダーのパイプが置かれている。パイプには白い塗料で区画名が書かれている(23.2.27 星野 撮影)


スチームシリンダーのパイプが置かれていたのは、飛行甲板の先端部、カタパルトが設置されている場所だ(23.2.26 星野 撮影)


原子力空母ロナルド・レーガン(RONALD REAGAN CVN 76)の定期修理が、横須賀基地で行われている。

今回も2月後半には、レーガンのカタパルトの長いスチームシリンダーのパイプが掘り出されて飛行甲板上に置かれ、点検修理作業が進められている。

カタパルトは、米空母にとって構造上、飛行機を発艦させるために欠かせない中核的な装置の一つだ。しかし、そのカタパルトも定期的な修理点検が必要であり、その間空母は使用できない状態となる。

横須賀に前方配備されている原子力空母ロナルド・レーガンも、実際には常時稼働が可能であるわけではなく、毎年数ヶ月間は、カタパルトを含む船体のさまざまな部分の点検修理に充てねばならならない。そして、その中には約束違反の動力装置の点検修理工事も含まれてしまっている。 原子力空母の動力装置とはもちろん、原子炉だ。原子力空母の原子炉は、カタパルトに蒸気を供給する装置としての役割も担っている。
レーガンの点検修理期間中は、原子炉を2基積んだ巨大船が東京湾に浮かんで居座っているということでもあるのだ。

そしてレーガンの定期的な点検修理の期間には、米軍は米本土を母港とする別の原子力空母をわざわざ西太平洋・東アジア周辺に派遣して、牽制・威嚇行為を継続させている。
昨年末から今年前半にかけてその任務に充てられているのが、原子力空母ニミッツ(NIMITZ CVN 68)とその打撃群というわけだ。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)


米軍画像サイトDVIDSに掲載された、レーガンの今回の定期修理でカタパルトから取り出されて飛行甲板上に置かれたシリンダー。今年2月22日の日付が付された写真だ
DVDIS記事「USS Ronald Reagan (CVN 76) Sailors host tour for ROK Fleet Commander [Image 6 of 16]」
(https://www.dvidshub.net/image/7650359/uss-ronald-reagan-cvn-76-sailors-host-tour-rok-fleet-commander)より引用


横須賀基地のレーガンを訪問した韓国海軍の軍人に、カタパルトの仕組みを解説している様子のようだ
DVIDS記事「USS Ronald Reagan (CVN 76) Sailors host tour for ROK Fleet Commander [Image 7 of 16]」
(https://www.dvidshub.net/image/7650360/uss-ronald-reagan-cvn-76-sailors-host-tour-rok-fleet-commander)より引用


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