原潜トピーカ、横須賀入港


赤い丸で囲んだところが、横須賀基地の13号バースに停泊する原潜トピーカの後舵。
後舵の向こう側に、バージの後部が見える。トピーカに横付けしているようだ(23.6.16 木元茂夫 撮影)

6月15日、ロサンゼルス級原子力潜水艦トピーカ(TOPEKA SSN 754)が横須賀に入港し、13号バースに接岸した。

外務省からの通知として横須賀市がHPに掲載した報道資料によれば、寄港の目的は「休養・補給・維持」だ。
6月16日には、バージらしき浮体が、13号バースに停泊するトピーカに横付けされているらしい様子が撮影されている。何らかのメンテナンスが行われているのだろうか。

トピーカは、これまで少なくとも7回は横須賀に入港しているものと見られるが、最近では2019年9月10日から17日にかけて、約1週間滞在した。
この2019年には、トピーカはグアムのアプラを母港としていたが、その後、2020年12月にハワイのパールハーバーに母港を移している。
今回は、5月16日にパールハーバーを出港して、6月15日に横須賀に現れたようだ。

ところで、1989年に就役した原潜トピーカは、米海軍作戦本部長室(Office of the Chief of Naval Operations)の海軍作戦副本部長が2022年4月に連邦議会に提出した報告書「Report to Congress on the Annual Long-Range Plan for Construction of Naval Vessels for Fiscal Year 2023」(2023会計年度 海軍艦船年次長期建設計画に関する議会報告書)に掲載された2024会計年度に退役させる予定の13隻の艦船のリストに挙げられている。
2022年4月に議会に提出されたこの計画が予定通りに進むとすれば、トピーカの退役は間近だということになる。
退役の近い原潜が横須賀に寄港して行う「維持」の作業とは、何なのだろうか。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)


米海軍文書「Report to Congress on the Annual Long-Range Plan for Construction of Naval Vessels for Fiscal Year 2023」のpp.21-22、
表「Table A4-1. Ships planned to be inactivated during the FYDP」より、2024会計年度に退役させる予定の13隻のリストの部分を抽出したもの。
巡洋艦アンティータムやシャイローなど、日本でも「なじみ」になってしまった艦船の名前も載っている。また、この2024会計年度と前年の23会計年度で、
就役してから年の浅い沿海域戦闘艦(LCS)を大量に退役させる計画が示されていることも、このリストの目に付く特徴だ。


2023-6-17HOME|