横須賀沖でも積み込み作業を行った輸送艦フィッシャー


6月21日、横須賀沖に移動した米海軍輸送艦フィッシャー。後方の丘の上に見える建物は防衛大学だ(23.6.21 星野 撮影)


瑞穂埠頭の入り口、瑞穂橋の横にあるバースには5月の段階で、既にMCSが多数係留されていた。この場所も確かに横浜ノースドックの一部ではある(23.5.27 星野 撮影)


瑞穂橋横のバースに係留されていたMCSは、フィッシャーの鈴繁埠頭停泊中にはフィッシャーに積み込まれることはなかった。
フィッシャーが横賀沖に移動してから、フィッシャーの横まで運ばれていった(23.6.20 星野 撮影)


6月21日、鈴繁埠頭の側から、多数のMCSやCauseway Ferryを引っ張って航行するST(スモール・タグ)が現れた。
横浜ノースドックの先端部では、自衛隊がコンテナをクレーンでハンドリングしたり、揚陸艇に積み降ろしする訓練を行っていたが、
ノースドックでの自衛隊によるクレーンを使った訓練については、改めて別の記事で詳報する(23.6.21 星野 撮影)


MCSや組み立て式の筏を牽引したSTは、そのまま横浜港を出て行った(23.6.21 星野 撮影)


6月21日、MCSなどを牽引して横浜を出発したSTが、横須賀沖のフィッシャーに近づいている(赤丸のところ)。
写真の真ん中に写っているドック型揚陸艦は、この日横須賀を出港したサマセット(23.6.21 星野 撮影)

6月21日の早朝、横浜港の民間埠頭、鈴繁埠頭を離岸した米海軍車両貨物輸送艦フィッシャー(FISHER T-AKR 301)は、横須賀沖に移動して停泊した。

そして横須賀沖でMCS(Modular Causeway System:浮き桟橋などの素材)など、揚陸作戦資材の積み込み作業を再開した。
さすがに民間埠頭の鈴繁埠頭に停泊できる期間は限られていたということかもしれない。

横浜ノースドックに「保管」されている揚陸作戦資材のうちの一つ、軍用小型タグボート(ST:Small Tug)が多数のMCSや組み立て式の筏を牽引して、横浜港から横須賀沖のフィッシャーのところまで運んでいく姿も確認された。

フィッシャーは6月28日の夕方に横須賀沖を発ち、東京湾を出ていった。
そして7月6日の朝、オーストラリアのダーウィン港に入港した。
やはりフィッシャーは、オーストラリアで7月22日から8月4日まで実施される大規模軍事演習「タリスマン・セイバー2023」(Talisman Sabre 2023)で使用する軍事物資を運んだということだろう。

米軍は横浜の民間埠頭で軍事物資を積み込んで「出撃」したという既成事実を、2021年に続いて勝手に積み重ねたつもりでいるのかもしれない。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)


6月25日、横須賀沖に停泊を続ける輸送艦フィッシャー(23.6.25 星野 撮影)


甲板上には、Causeway FerryやWT(組み立て式タグボート)、MCSなどが積み重ねられている。
船の側面にCauseway Ferryが接舷しているのも見える(23.6.25 星野 撮影)


6月28日の夕方、横須賀沖から浦賀水道に向かう輸送艦フィッシャー(赤丸で囲ったところ)(23.6.28 星野 撮影)


2023-7-7|HOME|