フランス海軍情報収集艦が横須賀寄港


灰色の米イージス艦の向こうに見える白い船が、フランス海軍情報収集艦デュビュイ・ド・ロームと見られる船だ


2基並んでいる巨大な白いレドームが印象的だ

7月28日の午前、2基の巨大なレドームが印象的な真っ白な船が、横須賀基地の7号バースに入港した。
この白い船の入港について、当記事を執筆している時点では特に何も公式発表はなされていないようだが、外観の特徴からみて、フランス海軍情報収集艦デュビュイ・ド・ローム(Dupuy De Lome A-759)だと考えられる。
艦の中央部に並ぶ2基の巨大な白いレドームは2つで1対の衛星通信傍受用のアンテナになっているようだ。この他にもさまざまな電子情報を収集するシステムを搭載している。
情報収集艦、すなわち一種のスパイ活動をする艦船なので、わざわざ入港を大々的に報知したりはしないのだろう。

この仏海軍の情報収集艦は、朝鮮戦争の国連軍(朝鮮国連軍)の名目でこれまでもたびたび日本周辺に出没し、横須賀や佐世保などに入港を繰り返している。
最近では2021年に東アジアにやってきており、この時は韓国のプサン、横須賀、函館、佐世保の各港に寄港したことが確認されている。この2021年、佐世保には7月と、9月から10月にかけての2回、入港している。
もちろん、ただ漫然とフランスから東アジアまでやってきた訳では無く、情報収集と監視活動を行うために来ていたたのだろう。

そして今回も、デュビュイ・ド・ロームは、朝鮮半島あるいは中国の情報収集及び監視活動を担うために東アジアにやってきたのだろう。
ヨーロッパのNATO加盟国の海軍艦船までもが在日米軍基地を使って、東アジアの監視活動を行っているのだ。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)(23.7.28 星野 撮影)


仏海軍情報収集艦デュビュイ・ド・ロームと見られる船が接岸したのは7号バース。7月28日の時点で、ハーバーマスターピアー(HMP)の西側には巡洋艦シャイロー(CG67)、
HMP東側には駆逐艦シャウプ(DDG86)、12号バースには駆逐艦ヒギンズ(DDG76)、6号ドックに駆逐艦ミリウス(DDG69)が、それぞれ接岸しているのが見える


2023-7-29|HOME|