パールハーバー母港の駆逐艦、横須賀寄港


12月14日の駆逐艦ウィリアム・P・ローレンス(23.12.14 非核市民宣言運動・ヨコスカ 撮影)


ローレンスは横須賀でメンテナンスを行っているようだ。ヘリ格納庫の艦載ヘリは2機とも不在だ(23.12.15 非核市民宣言運動・ヨコスカ 撮影)


横須賀基地の新桟橋に停泊しているウィリアム・P・ローレンス(23.12.16 星野 撮影)


12月13日、駆逐艦ウィリアム・P・ローレンス(WILLIAM P. LAWRENCE DDG 110)が横須賀基地に入港した。

パールハーバーを母港とする駆逐艦ローレンスの横須賀寄港は、2019年8月に次いで2回目のようだ。
2019年の寄港時の滞在期間は、外来駆逐艦としては異例の25日間に及んだ。
今回の寄港もメンテナンス作業を目的としているようで、長い滞在になりそうだ。

爆音訴訟調査研究センターの情報によれば、この駆逐艦の艦載機とみられるMH-60Rヘリが厚木基地に飛来している。
艦載ヘリを降ろしたということは、今回の寄港が短期間の滞在ではないことを示しているのだろう。

ローレンスは、10月13日にパールハーバーを出港して、11月7日にオーストラリアのブリスベンに入港し、4日間ほど滞在したようだ。11月16日にはパプアニューギニアのラエ港に入港している。
その後、11月27日から28日にかけてと12月1日から2日にかけての2回、沖縄のホワイトビーチに寄港した。

今回のウィリアム・P・ローレンスの横須賀寄港は、原子力空母カールビンソン(CARL VINSON CVN 70)の空母打撃群を構成する第1駆逐戦隊(Destroyer Squadron 1)の1員としての任務航海の一環だ。

今回のカールビンソンの航海に随伴している第1駆逐戦隊は、ローレンスの他に、パールハーバーを母港とするホッパー(HOPPER DDG 70)、エベレットを母港とするキッド(KIDD DDG 100)、サンディエゴを母港とするステレット(STERETT DDG 110)で構成されている。
また、サンディエゴを母港とする巡洋艦のプリンストン(PRINCETON CG 59)も随伴艦を務めている。

多数の米艦が日本近海で活動を展開すればするほど、外来艦の横須賀入港と横須賀でのメンテナンスが頻繁に行われていくようになっていくのだろう。

なお、カールビンソンは10月12日に母港のサンディエゴを出港して、西太平洋、東アジア、東南アジア周辺で行動している。
原子力空母ロナルド・レーガン(RONALD REAGAN CVN 76)が横須賀に戻って来たのは11月19日だから、10月末頃から11月半ばにかけて、沖縄や九州近海でカールビンソンとレーガンの2つの米空母打撃群が海自とともに示威行動を行っていたということだ。

(RIMPEACE編集部 星野 潔)


ローレンスの前方(艦橋寄り)の煙突に第1駆逐戦隊( DESRON 1)のエンブレムが掲げられ、
後方の煙突にはPOW MIAのマークが掲げられている。捕虜や行方不明の兵士を忘れないという意味のものだ。
さらに2つの煙突の間には、艦のモットー「Never give in!」とこの艦のエンブレムが掲げられている(23.12.16 星野 撮影)


2023-12-25|HOME|