スーパーガルーダシールド演習、9月9日、
厚木基地から各国空挺部隊が大型輸送機C-17でインドネシアに向かう


9月9日、インドネシアに向けて厚木基地を離陸するC17Aグローブマスター。
この日、2機のグローブマスターが離陸した(23.9.9 爆音訴訟調査研究センター 撮影)


出発前、地上で待機するC17A(23.9.9 爆音訴訟調査研究センター 撮影)




兵士たちが続々とC17Aに乗り込んでいる(23.9.9 爆音訴訟調査研究センター 撮影)


自衛隊員らしき人影が見える。かれらを運んだと思しきトラックやバスも駐車している(23.9.9 爆音訴訟調査研究センター 撮影)




兵士を乗せた後、滑走路に移動し、飛び立つC17A(23.9.9 爆音訴訟調査研究センター 撮影)

インドネシアで毎年実施されている多国間軍事演習スーパーガルーダシールド。
自衛隊は昨年に続き2回目の参加となった。今年はインドネシア軍の兵士も日本にやってきて、千葉県の習志野演習場でも訓練を行った。
防衛省が関係自治体に説明した資料は下記の通り。


【訓練概要】

〇目的 島嶼部への攻撃を始めとする各種事態に実効的に対応するため、必要な部隊を迅速に機動・展開させ、必要な戦術技量の向上を図る。
〇実施場所 習志野駐屯地(及び演習場)およびインドネシア

(習志野駐屯地(及び演習場)においては降下前後の動作確認や共同ブリーフィング等(空挺降下を含まない))を実施し、その後、インドネシアにおいて空挺降下等を実施。)

〇実施期間 令和5年8月27日(日曜日)〜同年9月13日(水曜日)

〇参加規模 陸自:第1空挺団約160名
 外国軍:米軍約120名、インドネシア軍約130名、英軍約30名
 米空軍機:C-17

〇全般時程
・8月29日以降:米軍が横田基地から入国、習志野駐屯地へ移動
・9月1日〜2日:英軍およびインドネシア軍が羽田空港及び成田空港から入国、習志野駐屯地へ移動
・9月2日〜6日:習志野駐屯地において展開行動を実施
・9月7日:厚木基地へ移動し、インドネシアへ出国
・9月7日〜11日:インドネシアにおいて総合訓練を実施



この説明資料に従えば、9月7日に厚木基地にやってくるはずであったが、来なかった。
台風の影響があった8日もはずし、マイクロバスで厚木基地にやってきたのは9日。米空軍の大型輸送機C17でインドネシアに向かった。

スーパーガルーダシールド演習全体では、米軍2100人、インドネシア軍1900人など約5000人が参加と報道されている。自衛隊は第1空挺団160人と長崎の水陸機動団が参加。
インドネシア、シンガポール両海軍はドック型揚陸艦を参加させ、揚陸訓練を実施した。

陸上幕僚監部はこの演習の「特色」を下記の5点に整理している。
(1) インドネシアで実施する日本、米国、インドネシア、オーストラリア、英国、シンガポールの6か国共同による実動訓練。
(2) 昨年度参加した空挺作戦に係る訓練に加え、今年度は水陸両用作戦及び戦闘射撃に係る訓練にも参加し、空挺作戦及び水陸両用作戦による島嶼奪回を共同で演練。
(3) 空挺作戦に係る訓練に当たり、陸自、米軍及びインドネシア軍に加え、新たに英軍が参加し、日本国内での作戦準備からインドネシアへの長距離の空中機動を含む一連の行動を演練
(4) 水陸両用作戦に係る訓練に当たり、水陸機動団が本訓練に初参加し、陸自、米軍、インドネシア軍及びシンガポール軍の4か国が空挺作戦と連携した強襲着上陸を演練
(5) 戦闘射撃に係る訓練に当たり、日本、米国、インドネシア、オーストラリア、シンガポールの5か国共同による攻撃戦闘を実射・実爆で演練

 「強襲着上陸」とは、相手国の軍隊が布陣する海岸線または陸地への上陸作戦を意味する。恐ろしい用語が自衛隊の訓練広報で使われるようになった。

(木元 茂夫)


習志野演習場での訓練開始式 第1空挺団FBより


インドネシアでの降下訓練  第1空挺団FBより


ドック型揚陸艦スラバヤから発艦するインドネシア軍の水陸両用装甲車 水陸機動団FBより


小型揚陸艇(LCU)で上陸するインドネシア軍兵士 水陸機動団FBより


2023-9-22|HOME|