第3次厚木爆音訴訟控訴審、現地検証を実施



第2ポイントの実地検証中はジェット機は飛ばず、15時分、海自のP3CがGCAで着陸した。
(2004年9月3日撮影)


第3次厚木爆音訴訟の現地検証が9月3日(金)の午後3時より大和市内で行われた。 検証箇所は大和市内の3ヶ所であった。

第1のポイントは基地北側にあるビルの屋上で行われ、東京高裁裁判官4名、原告団から原告2名と弁護士3名、国側の5名の合計14名で行われた。
原告団側は、これまでの経緯を踏まえて、爆音被害の実体験をしてもらうことは無理であろうと考えていたようであるが、偶然にも屋上に上がった途端に南側へ離陸する爆音を聞くことができた。(機種については不明)
30分弱の検証を終え、第2ポイントのみどりの広場へ向かう。

現地には大勢の原告が集まっており、騒音測定器を国側、原告側、それぞれが用意していた。
測定中にP3Cが1機北側より着陸した。
原告団員からは「いつもより高度が高く、静かに降りている」という指摘がされていた。
また、「こんなもんじゃ我々の思いが伝わらない」との声も・・・。

第3ポイントは民家内での検証。
航空機の飛来は無かった。原告側からは不安の声も聞こえたが、「飛行機さえ飛ばなければ、普通の街なのだ」ということをわかってもらう事も成果という声が上がっていた。
現地検証を終え裁判官が現地から離れた数分後、P3C、YS11等が次々と飛来し、原告団からは「いつもの事だが、露骨だな」とささやかれていた。

無事にという表現が適切かどうか微妙ではあるが、大きな混乱等もなく淡々と現地検証を終えた。
しかし、国側には自衛隊員が同行し、車両も自衛隊のものを使用していた。
あえて飛行機を飛ばないようにしているのではないのかという疑念がわいてくる。

検証終了後しばらくしてC-2Aグレイハウンド(輸送機)が飛来したこと、 午前中に少なくとも2機のS3バイキングの飛来が報告されている事を鑑みると空母キティーホークの入港が近づいているものと思われる。
またあの激甚な「爆音」が巻き散らかされる日が近づいてきたようだ。

(おかもと聖哉・大和市議)



第3次訴訟原告団が用意した騒音測定装置
(2004年9月3日撮影)


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