爆同など、外務省、アメリカ大使館に抗議



外務省北米局 河相参事官との交渉

8月2日の厚木基地での、無謀な司令官の交代式での式典飛行という、デモフライト の強行と最近の爆音の ひどさに対し、厚木基地周辺の住民の怒りは極限に達している。8月7日の外務省、防衛庁、 アメリカ大使館、米海軍厚木基地司令官への抗議文 の送付に続いて、8月23日社民党の福島 瑞穂参議院議員の 仲介で、外務省参事官との交渉を行った。席上 河相周夫外務省北米局参事官は「8 月7日、防衛施設局 を通じて、米軍に自粛を申し入れた」と初めて、日本政府が厚木基地の飛行で抗議し たことを発表した。 なお、 アメリカ大使館は前日まで会見を受け入れ時間調整をしていたにもかかわら ず、当日になって突然 会わないと通告、土壇場のキャンセルとなった。この点、住民団体として強く抗議 した。


         飛行協定を無視した、無謀なデモフライトに抗議し、
              最近の激甚な爆音被害解消を求める申し入れ       
                                      
                           八月二日午前、厚木基地
上空で、無謀にも五機編隊でデモフライトを行う、米軍の艦載機F18ホーネットや
F14トムキャットが目撃され、すさまじい爆音に住民からの抗議の声が多数、周辺
自治体にも寄せられた。  また、基地被害を解消しようと国を相手に裁判を進め
る、仲間の手によって、その模様がビデオにも撮影された。  大和市役所の窓から
は曲技飛行の模様がつぶさに観測されている。  報道陣の質問に答えて、今回のデ
モフライトを認めた米海軍厚木基地渉外部によれば、今回のデモフライトは、第二七
戦闘攻撃飛行隊の司令官の交代に伴うセレモニーとして行われたという。 従来より
厚木基地では、住民の爆音被害を解消するため様々な飛行制限を行い、一九六三年に
日米合同委員会で飛行制限協定が締結されているが、その中でも、基地開放日などの
年間定期行事以外では、「曲技飛行」は認めていない。 また、厚木基地での、基地
開放日における、爆音被害はすさまじく、昨年来の強力な住民の抗議の声、大和市長
の米海軍との友好関係断絶措置などをもとに、去る七月二八、九日に行われた、今年
度の基地開放においては、デモフライトが中止され、静かな二日間として、一定の評
価がされてもいた。 しかるに、今回、無謀にも、飛行隊の司令官の交代に伴う「司
令官に敬意を表する意味でおこなわれた」とする、五機編隊の曲技飛行・デモフライ
トは、日々爆音被害に悩む、厚木基地周辺住民の生活と感情を無視した、断じて許す
ことのできない無謀な行為、暴挙である。 われわれは、このような無謀な米軍機の
飛行に対し、米軍のしかるべき謝罪と、今後、二度とこうした暴挙を行わないとの確
約を、強く求めるものである。  また、七月下旬から、厚木基地での米軍機の離発
着訓練は、激しさを増し、連日、基地周辺では爆音に悩む住民の声が巻き起こり、抗
議の声が増大している。  厚木基地の監視をつづける訴訟団の目撃記録や、自治体
の自動測定器による騒音記録、そして、抗議や苦情の件数もそのことを証明してい
る。  四機編隊での飛行による爆音の増幅、今までより低高度で飛ぶ、飛行コース
の広がりによる被害地域の拡大等々、住民からは様々な声が寄せられている。  最
近では、キャンプ座間の軽飛行場で、厚木基地所属の海軍ヘリコプターのタッチ&
ゴーまで行われた。 さらに、厚木基地を飛び立った、艦載機が群馬県渋川市周辺で
低空飛行訓練による衝撃波を発生させたり、北海道や広島県でも低空飛行訓練よる被
害を発生させたりと、全国各地で米軍の飛行による住民の被害が増大している。  
最近の厚木基地での米艦載機の爆音被害は異常であり、基地周辺住民は、爆音と猛暑
に耐えているが、それも、もはや限界である。 われわれは、米軍が厚木基地での、
異常な爆音を伴う飛行を直ちに中止し、住民の平穏な生活を保障するよう、適切な措
置をとる事を、強く求めるものである。  以上申し入れる。
               二〇〇一年八月二十三日       
            厚木基地爆音防止期成同盟
              委 員 長  鈴 木  保
            第三次厚木爆音訴訟団  
              団 長   真 屋  求
            神奈川平和運動センター
              代 表   宇 野 峰 雪
            社会民主党神奈川県連合
              代 表   福 島 瑞 穂

'2001-8-29|HOME|