NLP通告内容も無視、厚木基地の爆音

空母キティーホークが23日午前横須賀を出港したが、艦載機は23日夜も厚木基地 で訓練を続行、基地周辺は爆音に悩まされた。

 4月末から艦載機の訓練は激しさを増していた。5月11日からはNLPを硫黄島で行ない、厚木基地では低騒音機が18日から20日までNLPを行なう、と米軍は地元自治体に通告していた。
 ところが艦載機の多くが硫黄島に行かずに厚木基地に残り、連日激しい訓練を行なった。特に昼間は激しく飛び、周辺に爆音を振りまいた。周辺自治体に寄せられる抗議や苦情の電話も多く基地から5キロ以上離れた相模原市でも、連日100dB以上の騒音を記録、5月3日には最高の108dB、また、18日には100dB以上を12回も記録した。苦情も日 に13件といった日もあり、住民がどんなに爆音で悩まされているかがうかがえる。

 米軍がNLPの通告を事前に行い、硫黄島で高騒音機は行なうとしながら、天候不順でもないのに実際には硫黄島にいかず、厚木基地にいたまま、そして厚木基地で訓練を行ったことは大問題だ。爆音の無い暮らし、というささやかな願いを無視し続ける米軍や日本政府の対応に、怒りを感じる市民は多くなる一方だ。  

(金子ときお・相模原市議)


空母が出港した5月23日の正午、厚木基地には大部分の艦載機が残っていた


2005-5-23|HOME