第7艦隊司令官用ヘリ、藤沢・片瀬海岸に不時着



海水浴場のすぐ近くに不時着したUH3要人輸送ヘリ。側面に第7艦隊司令官と大書してある
(05.7.30 撮影、阿部知子藤沢事務所提供)

7月30日11時45分、米海軍の要人輸送ヘリUH3が藤沢市片瀬海岸に不時着した。海の家とは眼と鼻の先。まさに大事故の一歩手前の状況だ。

目撃者によれば、機体の下にオイルがたまっていたとのこと。ギヤケースがあけられていて、ミッション系のトラブルだったことを示している。

この機体は、側面にCOMSEVENTHFLTと書かれている。第7艦隊司令官の乗機だ。今回は司令官を乗せない訓練飛行だった、とのことだが、整備が入念に行われるはずのVIP輸送機で墜落事故一歩手前の事態を招くとは、米軍の航空機整備態勢はどうなっているのだろうか。

米軍ヘリの不時着事故は関東近辺に限っても今年に入ってすでに2件(横田のヘリが山梨のスキー場に、座間のヘリが伊勢原市の学校グランドに)起きている。騒音を撒き散らし、墜落一歩手前の不時着事故を繰り返す米軍に対し、当面、関連する飛行隊の飛行の中止と、事故原因の速やかな公開・安全手順の確立を強く求める。

不時着機は、厚木の対潜ヘリ飛行隊(HSL−51)の第11分遣隊(DET 11)に属している。「ブルーリッジに展開したときは、第7艦隊司令官を責任エリア内のさまざまな場所に送り届けるために、17人の水兵が機体の整備を行う」(03.5.21 Navy newsstand)

事故機は厚木基地から来た整備兵による修理を受け、同日18時20分過ぎからローターを回転させて離陸の準備を行ない、18時43分に離陸した。辻堂方面に向かったので、その後厚木基地に戻ると予想される。

22日から横須賀に入港していたブルーリッジは、29日午後出港した。不時着した機体は、ブルーリッジの出港に合わせての訓練飛行だった可能性が大きい。

(岡本聖哉・大和市議、金子ときお・相模原市議)


4月4日に横須賀基地に戻ってきた指揮艦ブルーリッジの艦上に、司令官用のヘリが載っていた(05.4.4 撮影)


'2005-7-30|HOME|