キティーホーク、横須賀に戻る

キティーホークが横須賀に戻ってきた。12月13日夕方に横須賀基地の8−9バースに入った。11月末から12月初めにかけて香港を訪問していた(横須賀基地の動き02年11月で既報)キティーホークについては、中東に向かったという観測記事も流されたが、単なるうわさでしかなかった。キティーホークは12月9日に潮の岬南南西の海上から艦載機を厚木に飛ばした。9日夕方にF14、F18、S3などが続々と厚木に下りた。先遣隊としてEA6Bは前日の8日に厚木に到着していた。

艦載機が大挙して厚木に帰ってくれば、まずは空母も横須賀に接近していると考えるのがこの世界の常識だ。しかし思い込みというのは恐ろしいもので、12日付けの紙面でキティーホークが「横須賀母港の米空母、中東方面へ航行」という記事を載せていた「しんぶん」もあった。12日の厚木基地の写真を下に掲げるが、軍事報道が日常の監視活動抜きではまったくの誤報となり得る例だと思う。

キティーホークの動きは朝鮮半島の緊張関係の中で捉えたほうがいい。通常なら艦載機を厚木に飛ばした後、二日くらいで帰港していた空母が丸四日洋上にいた。さらに、長期の航海から戻ったあとは一週間は翼を休める艦載機が12日には訓練飛行を再開した。それも低空飛行訓練でオレンジルートに向かった。スカッドミサイルを積んだ北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の船がインド洋で臨検を受けたのが9日から10日にかけてだ。そして北朝鮮外務省が「核施設の再稼動」を発表したのが12日。キティーホークや艦載機のいつもと違った動きは朝鮮半島の情勢と無関係とは言えないだろう。(相模原市議 金子ときお)





12月12日に撮影した厚木基地の艦載機たち。S3、F14などが見える


'2002-12-14|HOME|