米海軍の艦載機、ジェット戦闘機や海上自衛隊機の騒音で、人間らし い生活を破壊されたとして、神奈川県・厚木基地周辺の住民4961人 が、国に総額約92億円の損害賠償と将来の補償を求めた第三次厚木基 地爆音訴訟の最終稿等弁論が23日、横浜地裁で行われ、1997年12月の提訴以来、約4年1ヶ月ぶり、36回の公判で結審した。
岡光民雄裁判は「判決は9月末ごろをイメージしている」と述べた。後日あらためて指定される。
原告側は、原告2名が意見陳述。 大和市内で32年間経師屋を営む柳充男さんが、「一番つらいのはお客さんから電話がかかってきたとき爆音で話し声が聞き取れないことです。仕事が取れないこともあります。」と商売に影響があることを訴えた。相模原市に住む子育て中の主婦・斉藤麻理子さんは、「子供が爆音でおびえ、怖がって私から離れない。学習中に爆音で集中力が乱れる」と子供への精神的・身体的影響の不安を述べた。
また、横田、小松、嘉手納の各弁護団が、「75W値地域の原告の損害賠償を認めていないのは厚木だけだ。」と応援弁論。 続いて14人の弁護団が順次、意見陳述、昨年9月の米中枢同時テロ後の米軍機離着陸訓練に触れ「ごう音と、基地が攻撃されるかもしれな いという恐怖にさらされている。基地が日本の公共性維持のために存在するというのは全くの虚構」と書面で主張した。国側は「基地は平和と安全を維持するために不可欠。離着陸訓練の一部は硫黄島で実施されるなど騒音は減少している。人間には『慣れ』という刺激を軽減させる能力もある。原告の言う被害は受忍限度内」とする書面を提出した。(金子ときお)
2002年1月23日結審の行動の経過
11:30 関内駅より、横浜地方裁判所に向けデモ行進
12:20 裁判所前決起集会
があいさつ。
13:00 法廷傍聴者が入廷
13:15 法廷開始
原告2名 柳 充男さん、斉藤麻理子さんが意見陳述
横田、小松、嘉手納の弁護団が応援弁論
原告弁護団14人が最後の陳述
なお、被告・国側は陳述せず、最終準備書面を提出した。
14:00 傍聴者以外は開港記念会館で学習会
講演
15:30総括と報告集会