F14艦載戦闘機、本国へ帰る

9月24日、キティーホーク艦載の第5空母航空団を構成するVF154のF14が、米本国のリムーア基地に向けて厚木基地を離陸した。この飛行隊が日本でF14を飛ばすのは、これが最後とのことだ。第7艦隊ニュースによれば、VF154はFA18F(二人乗りのスーパーホーネット)に機種転換してVFA154となり、CVW9に配属されカールビンソンに乗ることになる。
在日米海軍広報部が作ったプレスレリースには、キティーホーク艦載のこのF14飛行隊は、今回のイラク戦で350発以上(120トン以上)の爆弾を投下したという。こんなことをプレスレリースに載せること自体がどうかと思うが、F14が爆撃機として使われていたことが、この戦闘機が時代に合わなくなっていたことを示している。
本来F14は、空母を攻撃しようとする航空機を打ち落とすための、長射程ミサイルのプラットフォームとして設計された。艦隊防空戦闘機というやつだ。超大国同士の全面戦争を想定しての戦術は、しかし、冷戦終了後は陽のあたらないものとなった。トムキャットはボムキャットと別名をつけられながら爆撃機として生き残りを図った。しかし、始めから戦闘攻撃機として設計されたFA18に結局駆逐されてしまった。
カールビンソンの代わりに日本近海にやってきた空母ニミッツは、すでにF14飛行隊を乗せていない。代わりにスーパーホーネット飛行隊が乗っている。キティーホークに乗る厚木の第5空母航空団も、スーパーホーネットが配備されると見て、間違い無い。


これで、日本の上空を飛ぶ海軍機、海兵隊機で垂直尾翼が二枚の機体はFA18だけになった。低空飛行の機種判別は、少しラクになったといえるだろうか。
写真は、厚木基地上空に進入するF14(03.9.17撮影)

(RIMPEACE編集部、写真も)

'2003-9-25|HOME|