横須賀基地に入る 視る
基地返還市民協で 10月14日


イージス巡洋艦がドライドックに入っていた

例年秋に行なわれている相模原市基地返還促進市民協議会(以下市民 協)の県内基地視察が、今年も10月14日に行なわれた。今年の視察 先は久しぶりの米海軍横須賀基地。市会議員や自治会連合会役員市社協 役員など総勢35人の視察で、横須賀基地内に入り、ブリーフィングを 受け、バスで1時間ほど基地内ツアー。17日にブッシュが来日すると いうので警戒態勢厳重な横須賀基地のレポート。

あいにくの雨の中、相模原市民会館を出発したのは午前9時40分、予 想に反して道路は渋滞もなく、保土ヶ谷バイパスから横・横道路を経 て、横須賀市内まで1時間で到着。横・横道路の料金所で早すぎたため の時間調整。11時に三笠公園に到着、ここでも時間調整、11時40 分に基地内から在日米海軍司令部の長尾・生涯報道専門官が迎えに来 て、バスに乗車。そのまま、横須賀市営新港埠頭にある、米軍の大型車 専用のチックポイントへ。ここでバスの不審物点検と参加者への一日訪 問者用パスの交付を受ける。一人一人に米軍のガードマンからパスが点 呼で渡される。そして、再びバスは三笠公園に向かい、公園脇のゲート から基地内に。12時を少し回る。
 すぐに将校クラブに行きここで昼食。二階の部屋でステーキのランチ だ。1時15分バスに乗車して、ブリーフィング会場の在日米海軍司令 部の建物に。写真撮影の許可を求めるとすべてOKの返事が。ただし ガードマンなど警備は写すなということだった。

 ブリーフィングはまず,「在日米海軍司令部」というスライドで第7 艦隊の状況や在日米海軍の任務などが紹介された。主な内容は、三沢= 空軍基地にテナント部隊として三沢海軍航空施設があり、最近偵察部隊 が上瀬谷から移駐した。厚木=空母艦載機の基地、横須賀=8000人 の部隊、佐世保=前方展開部隊の配備、埋め立ての協議整う、沖縄=ホ ワイトビーチ、嘉手納にP3Cの部隊 エルキャックも、ディエゴガルシ ア=1370名の軍人、1570名の軍属、など6海軍施設の紹介と管 理状況。
 在日米海軍の目的として、地域の平和安定、海上航路の安全確保、自 由貿易の維持等を説明。第七艦隊の懸案事項として@空母の横須賀基地 配備とその継続 A空母艦載機の離発着訓練(騒音問題) B軍人家族 用、独身宿舎用の住宅問題 C硫黄島(NLP)D地方港湾への寄港 E ホストネーション支援(駐留経費の日本側負担等の問題)があげられ た。また、訓練や第7艦隊の艦船の状況なども説明された。

 その後質疑応答が行われた。私は@厚木基地のF14トムキャットの部 隊が9月に本国に帰還し、あらたに11月といわれているF18スーパー ホーネットの部隊の配備について、いつ来るのか A空母キティホーク が13日に試験航海に出港したが、いつごろ横須賀に戻るのか、また、 出港が予定より3時間あまり遅れたようだが、その理由は何か、と尋ね た。回答は@スーパーホーネットの配備は発表どおり11月の見込みで ある。11月11日という報道もあるが、詳しくはわからない。米海軍 は常に効率的な運用に努めており、将来的にも空母艦載機について、高 性能のものを配備していく考えである。Aキティの試験航海から戻って くる時期と出港が遅れた理由については、軍の運用に関わることなので 不明である。通常は1〜2週間である。9.11テロ事件以後、軍の動 きについては公表しない方針である。5分後であっても事前には公表で きない。―― 以上のようなものであった。

 その後バスに乗って、雨の中を基地内のツアーに。工事中の地下司令 部の入り口の前を通り、ドック群に。自衛隊の潜水艦や空母キティホー クの修理中に活躍したホテル船、入港中の原子力潜水艦などの近くを通 り、SRFの工場群、さらに奥に進み、消防訓練施設やたくさんの住宅群 などを見て廻った。高層住宅はたくさん出来ており、目をみはった。最 後はサッカー場などスポーツ施設の前を通り、入門したゲートから基地 外に。これで一日の視察が終了した。久しぶりの横須賀基地だったが、 基地内は様々な工事が行われており、特に12号バースの延長工事な ど、2008年度の原子力空母の母港化を着々と進めていると感じた。 基地機能を強化しているという印象だった。今後とも注視しなければな らない重要基地だ。


地下司令部の入り口

(金子ときお相模原市議)


'2003-11-27|HOME|