基地対策特別委員会視察  府中市の返還跡地を視る


留保地の中に残る米空軍の通信施設、巨大なパラボラアンテナ2基

 総選挙のさなかだったが、11月6日相模原市議会基地対策特別委員 会の視察で東京の府中市を尋ね、   米軍府中基地の返還跡地を視察、留保地問題などを学んできた。参加は 委員会の議員9名(11名中) と議会事務局、渉外課職員。市のバスで府中市役所に向かい、1時間で 到着。府中市の企画課の職員から基地の跡地利用について、そして留保 地問題の取り組みについて1時間あまり説明を受ける。

 府中市にはかって米軍の空軍基地があり、相模原のキャンプ淵野辺と 同様、米軍の大規模な基地の整理縮小計画・「関東プラン」により返還 された。基地跡地はいわゆる有償3分割方式で、府中市と東京都が公園 や学校、社会教育施設、斎場などを作っている。国の分は航空自衛隊府 中基地に、残りは留保地として残っているが、今年3月の財務省の処分 方針により5年以内の跡地利用計画が求められており、現在その準備段 階、といった状況だ。国の不当な民間売却もよしとする処分方針には相 模原市と同様に反発しているが、有効な策はない様で、一方で利用プラ ンの準備を進めるといった雰囲気だった。
 現在留保地の中に米空軍の通信施設が残っており、巨大なパラボラア ンテナ2基がデンと居座っている。(写真)そのため、留保地の処分方 針もなかなか作りづらいようで、今後紆余曲折がありそうな気配だっ た。

 府中市側の説明後、質問時間があり、私は @当該地の都市計画上の 用途指定がどうなっているか、Aこの間、基地跡地を市がどのくらい費 用負担して購入したのか、などを質問、用途地域指定は第1種低層住宅 地とのことで、民間の乱開発は出来ないようであった。また、公園や学 校用地、生涯学習センター用地などでかなりの額(100億円以上)を 市が負担したようだ。また、留保地の分も5ヘクタールほど購入するの に240億円もかかるといわれており、これだけの財政負担は現状、無 理とのことであった。
 議会での説明終了後、バスで現地に向かい、跡地の利用状況や留保地 をバスで一周してきた。 米軍基地跡地の留保地問題は今後の大きな課題であり、相模総合補給廠 の返還運動・跡地利用計画と共に、今回の視察を教訓に、相模原での留 保地問題にも取り組みを強めて行きたい。
 

(金子ときお相模原市議)


'2003-11-27|HOME|