質問2:軍用犬施設に爆発物!? 

    9月市議会の発言・成果から(3)


 相模原市議会の3、6、9、12月に開かれる定例議会、毎議会の一般質問で必ず基地問題を取り上げてきたが、その発言内容と成果を報告する。長いので項目ごとに分割して掲載する。議会のやり取りは質問と回答、往復3回なので全文については議事録が出来たら(11月下旬)相模原市議会のHP に載るのでそちらを参照されたい。 以下は9月定例議会、9月26日の発言その(3)『軍用犬施設に爆発物 !?』の部分

  質問2:軍用犬施設に爆発物!?
 次に、軍用犬の訓練施設について、先ほども述べましたが、相模補給 廠北側の野積 場部分に軍用犬の訓練施設が完成しました。これが写真ですが、爆発危 険度「1」と 火薬類の保管を示す「火」の表示があります。この危険度表示「1」は 本市内の基地 では表示されたのが初めてです。キャンプ座間にある弾薬仮保管庫には 「3」の表示です。弾薬類が保管されているところでも「3」の表示、 しかも「火」 の表示まではない。ところが、今回の軍用犬の訓練施設では爆発危険度 が「1」、こ れは米軍の弾薬および爆発物安全基準で、1から6までの段階に分かれ るのですが、 一番危険ということで大爆発を起こすとあります。軍用犬の訓練ではど んな爆発物や 火薬類を使うのかと調べてみました。
海軍の軍用犬爆発物嗅ぎわけキッ トの内容が手 に入りました。それによると水ゲル(爆破剤)、時限信管、C−4プラ スティック爆 薬、ニトログリセリン・ダイナマイトなどとなっています。かなり危険 なものです。
まず、市長のこの完成した軍用犬訓練施設について、危険度の表示を含 めて、見解を 伺います。
 そして、昨年12月議会の私の質問に対して、市長は「この施設は軍 用犬の機能維 持のためのものであり、爆発の危険性はない」との答弁でした。しか し、爆発の危険 がないなら、なぜ、このような表示をするのか、表示からは爆発など危 険を想定して いると受け止めざるを得ません。
市として、市民の不安を解消するため にも、そして 訓練基地化の動きともあわせ、抗議し、反対の表明、撤去の申し入れを すべきと思い ます。市長の見解を伺います。

小川市長答弁 ○○○ ●軍用犬の訓練施設の標識について、米軍から「@米国の安全規定で は、火薬等が保 管されている施設に対しては標識を設置されていることが義務づけられ ている。A当 施設に設置されている標識は、軍需品の部類番号の一つであり、火薬類 が保管されて いる施設に取りつけるものである」との説明があった。この施設には小 量の火薬が保 管されているが、米軍が標識等で基地内部に向け注意を喚起することは 安全対策上、 必要なことと考えている。
●米軍は「この施設は、基地警備のための軍用犬の機能維持を目的とし ており、実際 の火薬の保管も小量で、起爆装置も取り外しているため、爆発の危険性 はない」とも 説明している。本市は、この施設が火薬類に耐えうる強固な構造になっ ていること等 から、市民に危険はないものと認識している。
●今後も市民生活に不安を与えるような訓練等については、その中止な どを国や米軍 に求めていくとともに、基地機能の強化や恒久化に繋がることのないよ う基地の動向 に注視し、適時適切な対応を図っていきたい。

金子コメント
  この後、再質問、再々質問とやり取りは続く。私の立場は“@訓練基地 でもない相模総合補給廠に、軍用犬の訓練施設ができるのはおかしい、 基地機能の強化だと言うこと、A返還要望場所に新たな施設ができるの を認めることは出来ない”というもの、これに対して市側の答弁は“新 たな施設でも市民に危険がないと米軍が言っているから安全で、問題な い”というもの。平行線をたどる議論だった。
次々と相模総合補給廠が 訓練施設化される現状に改めて、危惧を覚える。市の毅然とした対応を 望みたい。




(相模原市議 金子豊貴男)

'2003-10-18|HOME|