沖縄海兵隊・北富士実弾演習

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6月30日横田基地に降りたANAボーイング767。背景にC130等の米空軍機が見える


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|沖縄海兵隊実弾演習洋の榴弾砲、車両他は横浜ノースドックに陸揚げ'97-6-23|

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沖縄海兵隊広報室(キャンプ・バトラー)発表資料より


 SACOの交渉と合意に基づき、海兵隊は155ミリ榴弾砲M198の実射訓練を、7月3日から12日まで北富士演習場で行う。27個の必要な装備品は、那覇軍港から6月23日午前8時に積み出される。

 全ての議論が決着して、部隊展開のために必要な兵站支援が日本政府によって行われるなら、海兵隊は、日本政府が指定する場所のみで実射訓練を行うつもりだ。しかし、アジア・太平洋地域で危機的な事件が起きたときには、沖縄での実射訓練を復活することもある。

(編集部注)那覇軍港を6月23日に出港した輸送船は、これまでの例から、横浜ノースドックに入港して、装備を陸揚げする可能性が強い。また、訓練に必要な弾薬も別途、広島の弾薬庫から輸送される可能性がある。

'97-6-23

沖縄海兵隊実弾演習用の榴弾砲、車両他は横浜ノースドックに陸揚げ


 神奈川平和センターの調べによると、那覇軍港を6月23日に出港したチャーター輸送船は、155ミリ榴弾砲、車両などを積み込み、26日に横浜ノースドックに到着予定。兵士及び訓練に必要な弾薬は別途、空輸される。到着基地は横田厚木と見られる。

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 6月22日午後、横田基地に全日空機(エアバスA320、JA8393)が降りた。迷彩の兵士を降ろして、1時間後に飛び立った。(NIFTY−FAEROA4番会議室の書き込みより)同日午後3時、迷彩服の兵士を乗せた全日空機が嘉手納基地から飛び立っている。

 沖縄海兵隊の北富士での実射訓練で、装備は船で那覇軍港から横浜ノースドックへ運ばれる。兵員と弾薬は空輸されるという米軍の動きに対応した、沖縄からの海兵隊の移動だ。25日付けの神奈川新聞によれば、米軍の先発隊50人が22日、本隊180人が30日にキャンプ富士に入る。30日にも同様の動きが、もう少し大きなチャーター機(A320は150人乗りクラス)で繰り返される可能性が強い。また演習で使用される弾薬も同じルートで運ばれる可能性が強い。

 硫黄島でのNLP実施のために、自衛隊機が米兵を厚木から運んだことはあっても、米軍基地から米軍基地に日本の航空会社のチャーター機が米兵を運んだ、というのは聞いたことがない。これはそのまま、米軍の戦闘行為に関係する兵士の国内輸送問題と重なってくる。「ガイドライン」の議論よりも実態は先行している。

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 沖縄海兵隊の県道越え砲撃演習の「本土分散移転」の第1号として7月3日〜12日の9日間、北富士演習場で実弾射撃演習が行われる。この演習で使う155ミリ榴弾砲や車両が、那覇軍港から6月26日朝8時、横浜ノースドックに到着した。

 22日の嘉手納から横田への兵員の航空輸送が、全日空機で行われように、今回の船舶による輸送は、第三光陽丸という日本の船によって行われた。これは、「ガイドラインの見直し」にある、米軍兵士や武器・装備の国内輸送に他ならない。

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全日空機とC17とのツーショト429k


 6月30日午後4時25分、横田基地に全日空機(ボーイング767、JA8490)が降り、沖縄海兵隊の北富士での実射訓練のための本隊75名の迷彩の兵士を降ろした。そして、彼等は4台のバスに分乗し、北富士演習場に向かった。

 22日に続いて、全日空機の飛来は2回目。横田基地への日本の航空会社のチャーター機の着陸は、おそらく今回の海兵隊の演習支援が初めてだろう。

 今後は、北富士、東富士での演習時には、毎回日本のチャーター機が飛来する可能性が高い。これは有事の米軍の移動を支援する「ガイドライン」の先取りに他ならない。


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