2004年8月13日に沖縄国際大学に墜落したCH53D型ヘリ(シースターリオン)の同型機のうち3機が、本日、普天間基地から岩国に帰還しましたが、未だ事故の原因は究明されたわけでもなく、山口・広島県民は事故が再発するかもしれないと言う状態におかれることになり、絶対に容認できません。飛行の再開と岩国への帰還を敢行したアメリカ軍に、それを容認した日本政府及び、山口県・岩国市に対し強く抗議します。
日米合同委員会による事故調査報告書が
10月8日に公開された直後の13日、同型ヘリは飛行を再開しましたが、墜落事故の恐怖がさめない中での飛行再開は、市民や県民を愚弄する行為です。米軍のこのような拙速な姿勢は、米軍が何一つ反省しておらず、運用を最優先する姿勢を示すものです。そして日本政府は、住民の安全と健やかや生活を第一に考えるのでなく、米軍の一刻も早い飛行再開と岩国への帰還を受け入れたのです。これを可能にした契機は、事故報告書の公開です。政府は、「事故原因は整備不良によるものであった」と断言し、それをもって同型機の飛行再開を容認しました。しかし、報告書は、たった一人の調査員による聞き取り調査集にすぎず、技術者を含めた調査委員会による技術研究はありません。関係者の証言は必ずしも一致せず、「整備不良」の一言で断定できる報告書にはなっていません。いずれにしろ、沖縄で事故を起こしたヘリ部隊が岩国基地に帰還して、広島県、山口県で事故を起こさない保証は何もありません。
折しも対テロ戦争に的確に対処するためと称して、戦後最大規模と言われる米軍の世界再編が検討され、いわばアフガン攻撃、イラク戦争のような戦争を米軍が遂行するために、在日米軍や自衛隊を位置ずけ直す作業が続いています。その一つが厚木の空母艦載機部隊を岩国に移駐させる案です。大黒神島のNLP用滑走路の建設も再浮上する可能性があります。その頃、横須賀の空母は原子力動力になっているかもしれません。このような計画が浮上する背景としての沖合移設事業を中止することを求めます。ヒロシマの基地群が、アメリカの世界規模の戦争政策により機動的に展開し、実動するのを何としてもやめていただきたい。
政府は、報告書の中身を吟味して飛行再開に同意する結論を出したのではなく、報告書の公開をもって、「飛行再開を認め、岩国に帰還させること」を自動的に決定した疑いが濃厚です。事故直後、米軍が現場を押さえ、日本側は何もできなかった構図が、そのまま事故報告書の作成・公開と、飛行再開、岩国への帰還という過程にも貫かれていることがわかります。私たちは、この構図を変える意志を日本政府が持つことを強く求めるものです。米軍による同型ヘリの飛行再開と岩国への帰還に抗議し、この際、アメリカ本国に戻すよう重ねて求めます。 2004年10月28日
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