在日米軍の再編に伴う岩国基地機能の強化に反対する

 本日(05年10月27日)、かねてより進行中の在日米軍再編に係わる日米安全保障 協議会(2プラス2)の主要議題が日米で合意に達したとの報道があった。
 具体的には、普天間基地の返還に向けた海上ヘリポートの行方や神奈川県座間基地へ米 陸軍第一軍団司令部を移転させること等と併せ、空母キティーホーク艦載機部隊(神奈川 県厚木基地)を岩国基地へ移転する内容であった。

 岩国基地にはこれまで、戦後の50年間米海兵隊航空機部隊が駐留し、騒音や墜落の危 険はもちろん、米兵の犯罪や筆舌に尽くせぬ多くの迷惑を被ってきた。基地が存在するこ とで街の発展も著しく阻害されてきた。その岩国基地へ、さらに厚木基地から艦載機部隊 が新たに配備されることになれば、今の岩国基地の機能は大きく増大し市民の平和な生活 が一層脅かされることになる。

 岩国市民はこれまで「悲願」というまくら言葉で「岩国基地沖合移設事業」を推進し、 国にその実現を求めてきた。国はこの市民の素朴な要望を受け止め、事業を推進してきた がこの度の米軍再編計画はその事業が完成し運用が始まる2008年度頃から実施される と言う、正に日米政府の思惑通り活用できる便利な軍事施設が背景に有ることから起こっ た。

 こうした現状に岩国市民は大きな危機感を抱き、「もうこれ以上この岩国へ危険な米軍 機が増えることはゴメンだ。」という思いを強くしている。その証として、岩国市議会は 全会一致で基地機能の強化反対を決議したし、自治会や女性団体、周辺の自治体や文化団 体もこぞって基地機能の強化反対を訴え、総数では10万人にも近づく反対署名も集まっ ている。

 こうした声を受け止め岩国市長や周辺の自治体代表等は度々政府への要望を繰り返し、 国も事前にきちんと状況は伝え意見を聞くという趣旨の回答を繰り返してきた。しかし、 この度政府が伝えてきた内容は「既にこのように日米で話し合い決定した。」という内容 の説明だけで、地方に住む住民の自治も人権も無視した暴挙である

。  岩国基地に厚木基地の艦載機部隊を移転させることは、岩国をこれまでの沖縄のような 基地まみれの町にしてしまうという日米政府の意図に他ならない。もしこのまま、この国 の方針を地元岩国で受け入れるということにでもなれば、国は引き続き更なる岩国基地の 機能を増強させる新たな計画を持ち込んでくることが予想される。
既に2013年、MV 22オスプレイが海兵隊に配備さる予定や、沖合移設後にも現滑走路が使用出来るように 進められている誘導路計画、弾薬庫の移設、1.4倍と広大に確保される新基地施設用地 など更なる機能を受け入れる基地の受け皿作りだけは着々と進行中である。

 今回の米軍再編計画は、国内的には米軍基地の負担の軽減に結びつくという政府の自画 自賛もあるだろうが、つきつめれば明らかな「基地のたらい回し」に過ぎず何ら解決には 至っていない。何よりも根本の解決する道筋は、「米軍基地は日本の国内には要らない」 ということである。

 岩国やその周辺に住む多くの人々の願いも無視し、この度の厚木艦載機部隊の岩国基地 への移転を決定した事に大きな憤りを持つと共に強く抗議する。私たちはこの度の日米政 府の再編計画を決して認めることは出来ない。日米政府はこのような市民の思いを真摯に 受け止め、方針を撤回されるよう、強く要求する。

  日本国外務大臣  町村 信孝 様
  日本国防衛庁長官 大野 功統 様
                                           2005年10月27日
                                         「ピースリンク広島・呉・岩国」世話人
                                        「追跡・在日米軍リムピース」運営委員/岩国市議 田村 順玄


'2005-10-27|HOME|