5月5日は「岩国基地フレンドシップデ−・基地開放」
豚インフルは大丈夫?  飲食物販売ではしゃぐ 海兵隊


昨年の「基地開放」日、ピザ売り場の混雑振り(08.5.5 撮影)

 5月5日は恒例の「岩国基地フレンドシップデ−」年に一度岩国基地が市民に開放される日だ。市民と言うより近県各地から当日は20 万人以上の来場者が予想され、基地は終日賑わう。まだ完成前だが埋め立てで使用が始まり広くなった640ヘクタ−ルもの広大な基地 に、自由に立ち入ることが出来しかも真近に航空機を見ることが出来る絶好の機会だと、市民の関心は高い。

 しかし、このフレンドシップデ−を一番待ちわびているのは訪問する日本人ではなく主催者である海兵隊の関係者や米兵家族である。
岩国基地の海兵隊が発信している「フレンドシップデ−2009」というホ−ムペ−ジがある。当日の基地開放の全容をかなり詳しく紹介しPRにつとめている。その一部を紹介すると、「最低4,500本の焼き鳥串、700本のコ−ンドック、7,500枚のステ−キ、3,000本の七面鳥のドラムステック、5,900個のハンバ−ガ−、3,400個のバ−ベキュ−ポ−クサンド、4,800個のホットドッグ・・」  これは25万人の来場者に用意した食品の一部で、他に飲み物も多数準備しているとPRする。その表現をホ−ムペ−ジは「用意して いるすべてのピザを積み上げればその高さは東京タワ−と姫路城を合わせたものよりも高くなる」と豪語している。
 米軍は販売価格も紹介しており、その単価で準備している量を単純に計算して見ると売上予想は優に数千万円は越えそう。米軍はこの売 上げの税金を払っているのだろうか。
 消費税だってそうだ。その上に酒税法や輸入牛肉の検疫や管理、食品衛生上の規制、保健所や税関、検疫所の対応など聞きたいものだ。

 ともかく、千載一遇の鴨がやって来る一日なのでブル−インパルスのエア−ショウなど稼ぎのチャンス。最も滑走路に近いエリアには 有料観覧席を儲け、お金をとる。これまでは500円くらいだったと思うが、今年はなんと2、000円に跳ね上がっている。リハ−サル も含め市民への爆音のお詫びはどうしてくれるのかと言いたいところだが・。

 そこに降って湧いたのが、「豚インフル」騒ぎである。5月1日、岩国市と山口県は合同で岩国基地と岩国防衛事務所へ口頭の要請に 赴いた。要請というよりポ−ズのアリバイ作りだ。結果報告の文書が筆者の元へも届いたが「基地開放」に関連する対策など何も示して いない。
 全国の高校生など楽しみの海外修学旅行も軒並み取りやめている時に、銃と金網で隔離された米国直結の軍事基地に積極的に人々を集め ようとする感覚は疑いたくなる神経だ。

  5月1日。シアトルから横田へ到着した米軍チャ−タ−機の乗客の乳児からA型の陽性反応が出て隔離されたという報道があった。その チャ−タ−機はその後岩国基地へ向かったという。さっそく、事態は現実の心配となってきた。
 数年来、彼らの物資から無断浸入し、限りなく繁殖を続けている毒ぐもさえ完全駆除出来ていない岩国基地の海兵隊である。市民に信頼 される防疫体制など期待出来るものでは決してない。

 煽るわけではないが世界中を震撼させている「豚インフルエンザ」の不安を払拭させるためにも、5月5日の「岩国基地フレンドシップ デ−・基地開放」は中止すべきである。

(田村順玄・岩国市議)


海兵隊が配る岩国基地「開放」のビラ


2009-5-1|HOME|