「愛宕山の新住宅市街地開発計画」の事業継続を求め、
中止を認めた国を相手に周辺住民が裁判を開始 その2


提訴後記者会見する原告団(2009.7.31 広島弁護士会館)
 

7月31日午前9時、岡村寛原告団長を先頭に、岩国から駆けつけた原告団と弁護団が広島地方裁判所に赴き訴状を提出した。提訴後訴訟団 は裁判所隣の弁護士会館で記者会見を行い提訴を報告、この裁判の意義や今後の決意を確認した。この裁判には開発事業地に隣接する百合 ガ丘団地に住む筆者(田村)も原告として参加しており、「住民はこの事業で基地沖合移設事業と同様、また住民が騙されたと思っている。 訴訟を通じて愛宕山の米軍住宅化を絶対に阻止していきたい。」と決意を語った。

 米軍再編に絡み岩国ではこれで沖合移設の埋立承認取消しを求める「海」の訴訟、爆音被害の補償と飛行の差し止め求める「空」の裁判 と続き、これに加えた「山」の訴訟が始まった。まさに陸・海・空の三つの訴訟が同時に進行することになったのだ。

 さらに愛宕山を巡っては1年前から岩国市の市長以下幹部が内部で協議した記録が暴露され、波紋を呼んだ。国から愛宕山開発跡地を 米軍住宅用地として求めたいが・・という課題の検討会議の記録だ。この文書の開示を求め、市の情報公開審査会は情報の一部を開示すべ きという答申をしたが市長はこれも無視して非開示に。結局市長を相手に、訴訟により決着を求めることになった。
 これでついに、四つ目の訴訟が始まることになった。米軍再編を巡って人口15万人の地方都市で起こしている小さな反乱であるが、そ の中身はすべて住民を無視した国や県・市の横暴を糾弾する大きな闘いである。

 私たちはこの4件の裁判を到達点は米軍再編の阻止へ向けた取り組みと位置づけ、それぞれ連携し勝訴へむけ邁進する決意だ。とは言え これは大変重たく、困難を伴う厳しい取り組みである。行く手には多くの困難が予想されるこの裁判の意義をお汲み取り頂き、全国の皆様 には物心ともに裁判経費等のご支援を切にお願いする次第です。これからこれら4訴訟支援の共同組織も立ち上げる準備を進めているが、 当面岩国国基地4裁判の共通支援のカンパを、「おはよう愛宕山新聞社・郵便振替01510−0−19089」へお寄せ下さるよう、 切にお願いする次第です。よろしくお願いします。

2009年8月 リムピ−ス岩国 田村 順玄 (岩国市議)



2009-8-26|HOME|