岩国「米軍再編を考える市民大集会」報告


空母艦載機も、愛宕山米軍住宅もいらない! 思いをこめた×、×、×...(09.11.2 撮影)
 

市民900人が参加して岩国で、「米軍再編を考える市民大集会」

 衆院選後初めて、基地問題で揺れつづける岩国市で11月2日、「米軍再編を考える市民大集会」が開催された。
沖縄で開催される「11・8県民集会」に呼応し、岩国市民も頑張っているんだという連帯の意識を盛り上げるために、市民集会の開催が 急遽決まったのだ。
月曜日の夜、しかも2週間という短い準備期間にも係わらず、会場の岩国市民会館はほぼ満席900人の参加者で埋まった。

 新政権が誕生して2ヵ月、大きな政治の変化を期待する市民の声は日増しに高まっている。しかし今の国内の動きはまず、「沖縄の過大 な基地負担を軽減しなければ・・」と普天間基地の移転先決定が焦点で、岩国問題は話題に成らない。
 それどころか、防衛大臣の「普天間基地の県外移転とは、空中給油機の岩国への移転を指すものだ」といった発言など、こうした検討が 一人歩きすれば岩国は新たな基地再編の受け皿になってしまうと言う危惧する状況に・・。
ここで岩国市民が立ち上がった。

基地被害は沖縄と同じ、新政権へ岩国の声届け!

   新政権発足後、今回の市民集会に参加した10余の市民団体は連名で、或いは各組織で新政府への要請行動を繰り返してきた。
当初この集会を企画した「草の根ネットワ−ク」の代表の井原前市長はこの間、地元代議士の平岡秀夫さんや参議院議員の藤谷光信さんと 連携し岡田外務大臣や北沢防衛大臣、馬淵国交副大臣に会い再編で岩国に押しつけられている諸課題の解決を直接求めてきた。

 この日の集会、予算委員会開催で平岡代議士は出席出来なかったが井原前市長は藤谷参議院議員と大臣等に要請した岩国からの要請行動 を詳しく報告した。そして国が押しつけている米軍再編の岩国への過重な負担を解消させる為には、広範な市民の大きな声が大切なことも 強調した。

 さらに集会では、今岩国では筆者も原告団長として頑張っている「岩国基地沖合移設事業埋立承認取消し」を求める訴訟が続いているこ とを報告。さらにこれに勇気づけられ始まった原告650人余の爆音裁判や、愛宕山市街地開発事業の継続を求める訴訟、岩国市長らの 米軍住宅建設を巡る密室謀議文書開示請求訴訟の再編関連4裁判がたたかわれていることが各原告団長から紹介された。
集会では今後もこの4裁判を市民あげて応援し、勝利しようと会場カンパもとり組まれ大きな支援の輪が広がった。

空母艦載機も、愛宕山米軍住宅もいらない!

 集会ではこの日の市民の思いと決意をまとめ「米空母艦載機の岩国移転計画の撤回」など3項目の要請事項を折り込んだ集会アピ −ルを決定、日米政府や関係先に届けることが確認された。
 最後に、私たちの市民集会では恒例となったエンデイングパフォ−マンス、今回は真っ赤な「バツマ−ク」が用意された。
「空母艦載機も、米軍住宅もいらない!」と全員が大きな声でシュプレヒコ−ル。この雄叫びに合わせ会場は赤い「バツマ−ク」で埋ま った。
 集会は盛り上がった大きな意識を参加者全員が持ちかえり、全国の取り組みと連帯した再編阻止の闘いをこれからも更に発展させようと 誓い合い幕を閉じた。

(田村 順玄・岩国市議)


2009-11-11|HOME|