オスプレイ岩国一時配備に反対の行動

 
岩国市役所前に集まり、オスプレイ配備反対をアピール

米海兵隊が沖縄に配備を予定している最新型輸送機MV22オスプレイを、岩国基地の米軍専用岸壁から陸揚げし組み立て、試験飛行後に沖縄に配備するという 提案が再び浮上し慌ただしくなった。
 6月11日午前9時、防衛省の神風英男政務官が岩国市役所を訪れて一時的に駐機するというこの方針を伝え了解を求めた。

 「やはりまた岩国か!」とこの間、政府の新たな米軍再編施策の掃き溜めのようになった岩国基地の扱いに市民は大きな憤りで声を挙げた。早朝の政務官 訪問にもかかわらず、午前8時過ぎには岩国市役所前に15あまりの市民団体の人たち約100人が政党や政派を超えて集まり、合同の抗議行動が繰り広げ られた。

 岩国基地は2500億円をかけ,1.4倍に広がった広大な空港施設がある。閉鎖している旧滑走路はまさにオスプレイが使用できるように半分残され、 米軍にとっては絶好の基地環境だ。誰にも妨害されない水深13メートルの岸壁も併設されており、沖縄配備が少々手こずっても心配は無い。佐世保の強襲 揚陸艦とも連携使用が可能で、実質的に岩国がオスプレイの本命の配備基地として予定しているとしか思えない。

おりしも、今回の岩国配備の情報が伝わったその日(6月11日)、岩国市長は国土交通大臣から12月13日に岩国錦帯橋空港の開港という返事をもらい 政府に感謝の念を伝えていたところだった。つまり国は、こうして岩国基地のアメとムチを相互に使い分け、米軍再編施策を着実に実行していく姿がさらに 露骨に見えてきた。

市長も知事も、とりあえず政務官の提案にオウム返しで了解の返事こそしていないが、受け入れ同意は時間の問題。岩国基地のさらなる機能強化を阻止して いくことは勿論だが、これを安易に認めるようなことがあれば岩国から沖縄の米軍施設の固定化やさらなる基地強化を手助けすることになるという視点で、 岩国市民はこの度のオスプレイ日本上陸を阻止していく決意だ。

(田村順玄・岩国市議)(写真は 2012.6.11 撮影) 


防衛省政務官の方針伝達に抗議する岩国市民


2012-6-11|HOME|