「オスプレイ」の日本配備は、岩国から必ず阻止してゆく!
オスプレイ飛行の説明に来る森本防衛相に岩国市役所前で抗議する(2012.9.12 撮影)
7月初め、アメリカからオスプレイが運び出され岩国基地に強行陸揚げされた。10日から2週間、岩国基地に一時駐機したあと沖縄・普天間基地へ送り込むと言われたオスプレイは、既に
月半地上に浮き上がっていない。その間も米国では緊急着陸など2度の異常事態が発生し、オスプレイが根本的な欠陥機だという現実を露呈した。
9月12日午前、森本防衛大臣が岩国市役所を訪れた。モロッコやフロリダでの墜落事故の日本政府検証結果を携えて、都合3回目の岩国市訪問である。政府の検証報告を聞いた岩国市長は、
今回も「市民への不安解消には結び付かない」と試験飛行を含め岩国基地での如何なる飛行も「容認しない」旨、何とか反対の答弁を貫いた。
前日の沖縄訪問でも、10万人を越える9日の県民集会を受けそれ以上に厳しい沖縄県民の意思が伝達されたばかり。森本大臣はこうした情勢を受け今後のオスプレイ運用を、「日米合同委員
協議など慎重な手続きを経なければならず試験飛行などはあと数週間先になる。」と沖縄への配備がしばらく遅れること示唆した。
7月23日、600人の大反対運動を展開した岩国での陸揚げ阻止闘争は全国に華々しく報道され、オスフレイ配備反対の声は大きく広がった。しかし報道はその後、地元以外ではパッタリ途絶
え、オスプレイはあれからどうなったのかと心配する声も多く届いた。
しかし岩国では台風で水入りとなった沖縄・県民集会の当初開催日8月5日も、9月9日の県民集会当日も、沖縄に連帯する市民集会を相次いで開催しオスプレイ配備反対の意識が多いに盛り上
がった。
またこの間3回の防衛大臣来庁に際しても、炎天下の岩国市役所入口に毎回100人余の市民が集まり「オスプレイ配備反対、大臣帰れ!」の声を張り上げ抗議行動を展開、今や岩国では道を歩け
ば「オスプレイはどうなるのか?」と、市民の話題が継続している。
2回目の岩国市訪問の森本防衛相(2012.8.30 撮影)
岩国基地の駐機場に勢ぞろいしたオスプレイは、陸揚げ2日後からエンジンが掛けられプロペラの空回しの爆音が午後9時頃まで続き、市街地に轟いた。あとは浮き上がるだけという状態で
飛行許可が出ないため、操縦しないパイロットの技量は低下するばかりで、本国に一時帰国して訓練をするなど微妙な動きが気になる日々だ。
防衛省の一連の幕引き手続きも終盤に差しかかり、9月14日には市議会全員協議会の開催が決まった。議員32名を対象に、120分の時間を保証して防衛省の政務三役クラスが出席した協議
会の開催だ。恐らく国はこの協議会開催で市民の意見は聞いたと、いわゆるガス抜き儀式を終え、あとは大臣4度目の来庁で試験飛行実施・沖縄への配備実行を伝える手順が垣間見えてきた。
全く持って何一つ疑問は解消されていない、その中でオスプレイの安全性やその他の問題点をさらに粘り強く厳しく、国に追求していく国民の視点が今は重要である。何としても岩国から、
オスプレイの試験飛行や沖縄への配備を阻止してゆく、こうした気概で、今後とも闘いの先頭に立って頑張り抜くことを力強く宣言したい。
(2012年9月12日 田村順玄 岩国市議・RIMPEACE共同代表)
岩国基地内の駐機場に並ぶオスプレイ
2012-9-13|HOME|