オスプレイ、岩国で編隊離着陸訓練


9月26日、2機で離陸するオスプレイ



2機で編隊着陸を行うオスプレイ

  9月26日、オスプレイが岩国基地で2機編隊の飛行訓練を何度も行った。沖縄への展開を狙うオスプレイが、より実践的な訓練を始めたと見られる。

低空飛行でのタイトな編隊飛行は、出来る限り認められた施設・区域内に限定するというのが、合同委員会での米側の意向表明だった。戸村さんの写真でもわかるように、2機編隊のオスプ レイ同士の距離はかなり近い。26日のようなタイトな編隊離着陸を、米軍は「出来る限り施設・区域内に限定する」対象とは考えていないのだ。 基地へのアプローチはタイトな編隊でも行うことを表明しているに等しい。

先行機より高いところを飛ぶ、という位置どりは今回の岩国の訓練では守られているようだ。しかし、勘違いから位置取りを間違えて先行機の航跡 に重なり後方乱気流に巻き込まれたのがフロリダの事故の主因だった。
タイトな編隊離着陸の訓練を岩国で始めているのを見れば、米軍は、後方機が位置取りを間違えても後方乱気流の影響がないだけの距離を置くという「善後策」は とるつもりが無いことがわかる。

事故がパイロットの勘違いから始まったのに、勘違いをしても安全な距離を保つのではなく、勘違いをしないように訓練を重ねる、というのでは事故前の 状況と大差ない。もし普天間基地への編隊着陸に際して、アプローチの過程で後方乱気流に入りコントロールを失えば、墜落する先は密集した住宅地だ。

編隊飛行は軍用機の常とう手段だが、危険性は単独飛行の倍では済まない。

(田村順玄・岩国市議・RIMPEACE共同代表)(写真は 12.9.26 戸村 良人 撮影) 


2012-9-27|HOME|