県・市が都市計画の変更手続き開始
「愛宕山」は第二種住居地域に!
開発工事がどんどん進む愛宕山。大きな建物は国立医療センターで、この建物敷地は今回の変更の対象外。その周りが、
第二種住居地域に変えられ、米軍のスポーツ施設が出来るところ。岩国市がそのそばに消防署を作るのだがここも該当する。
21世紀の理想の住宅地を作るとホラを吹いて進められた「愛宕山新住宅市街地開発事業」が中止され、その後の扱いが注目されていた中、そのベースとなる都市計画の用途指定が「第1種中高層
住居専用地域」から「第二種住居地域」へ、この度変更する方針が固まった。
防衛省に作ってもらう米兵用の「野球場」や「陸上競技場」などスポーツ施設は、今の用途指定では建設出来ないからだ。
11月1日の岩国市報や挟み込まれた関連資料ではこの変更案の具体的な説明は一切無く市民がその内容をうかがい知ることはできないが、愛宕山の防衛省へ売却した用地と岩国市が取得した隣の
消防署を作る市有地など約79fが今回の変更対象用地で、「第2種住居地域」として変更しようとしている。
この変更を行うため、市は県が行う広範囲の都市計画の変更作業に「愛宕山」を紛れ込ませ、便乗して愛宕山の変更を行おうとしている。
11月1日から岩国市の都市計画課などでこうした都市計画の変更について素案の閲覧が始まった。しかしそもそも今回の都市計画の最も大きな変更の課題は「愛宕山の用途」を変えることなの
に、もう一度強調するが市報の記事や折り込まれた資料からはその様な具体的を事は一切判らない。愛宕山の「愛」の字も出て来ないのだ。
意図的に隠しているとしか思えないこうした手法は、十数年前に彼らがあおって進めた愛宕山開発事業の失政を誰も責任も取らず闇に葬ろうとしている現実がここにある。
これから、計画変更の説明会や公聴会での口述、縦覧や意見書の提出など何段階もの手続きを進められるのが、この機会から市民を遠ざけ形式的な手続きで米軍住宅を建設していこうとする意図
が見え見え、姑息な行政の姿に強い憤りを感じる。
とりあえず、11月11日にシンフォニア岩国で19時から説明会が開催される。まずこの説明会に参加し、これからの動きを把握しよう。
(田村順玄 岩国市議・RIMPEACE共同代表)(初出 12.11.04付け「おはよう愛宕山」429号)
2012-11-6|HOME|