田村順玄のたちばなし『再編交付金』


岩国市へは「米軍再編」で艦載機移転という国の施策に従わせようと、「再編交付金」という他地区には無い財源が下りてくる。今年度は当初予算に 1億85百万円増額し、12億86百万円の交付が決まった。かって49億円という約束していた市庁舎建設の補助金を途中で35億円カットした、 同じ国のやることだ。

▼3年前、その再編交付金で中学校の給食施設が完成した。岩国市教育委員会は給食センターから配送する食缶1000個余りに再編交付金と言うPRシール を貼り、これを持ち上げた。筆者が一般質問でその行為を指摘したら大慌て、シールの上に別のシールを貼ってごまかした。

▼錦帯橋の近くにある岩国小学校の隣に、最近放課後児童教室が改築された。城下町の一画にあり基地には直接関わりのない学童施設だが、建設財源は 「再編交付金」。ここでも玄関脇の基礎部分には「再編交付金を貰って建てた」と銘版がはめ込んである。
 こうしてお金を配り、基地負担も押しつける。基地については文句も言えない状態にしておいて、気が付いた時には針ネズミの様に軍事施設だけが後に残る。 こんなアメさえ貰えば後はどうなっても良いという街づくりから、一刻も早く脱皮したいものである。
「ヘビ歳」のはじめに、感じたことだ。   

(田村順玄・岩国市議・RIMPEACE共同代表)(「おはよう愛宕山」434号 2013年1月20日号から)


2013-1-24|HOME|