岩国経由で海兵隊ヘリ、フォールイーグル演習に



3月7日12時過ぎに岩国基地に着陸した、海兵隊の攻撃ヘリAH1二機とオスプレイの編隊

事故、故障続きの普天間基地の攻撃ヘリAH1が、岩国経由で演習に向かった。韓国で行われている米韓合同演習フォールイーグルに参加するとみられる。
オスプレイ1機も支援のために同行している。

5日夜に沖縄近海で揚陸艦デンバーへの着艦訓練を行っていた普天間基地のAH1攻撃ヘリが、着艦に失敗して横倒しになった。デンバーは、このヘリを載せたままホワイトビーチに予定外に 入港した。このAH1は8日にデンバーからクレーンでトレーラーに移動した。

デンバーでの訓練が出来なくなった残りの海兵隊のAH1は、6日に岩国経由で韓国へ飛行することになった。その途中でもう一機のAH1がトラブルを起こし、種子島空港に緊急着陸した。
岩国に整備兵を載せて先着していたオスプレイ一機が6日のうちに種子島に飛び、その日は岩国に戻り、必要な機材などを積んで種子島に7日朝向かった。
エスコートの1機を含む2機のAH1とオスプレイは7日12時過ぎに岩国に着陸した。

前日岩国まで来ていたAH1が合流して、4機の攻撃ヘリが15時半頃韓国方面に飛び、速度の速いオスプレイがその40分後に同じ方向に向かった。

この時期は、普天間の海兵隊航空部隊が揚陸艦との訓練を行った後フォールイーグル演習に向かう。任務に出かける日程がすでに組まれて、激しい訓練に明け暮れる時期だ。
オスプレイやヘリなどの整備も押せ押せになり、整備兵や乗員に疲労が蓄積される。

中東に向けたディプロイメントの準備のさなかに起きた沖縄国際大学へのCH53D大型ヘリの墜落も、発端は整備兵の疲弊だった。
AH1の連続トラブルの背景にあるものも同じだ。墜落事故で改善されたはずの兵士のオーバーワークを防ぐ方策も、ディプロイメントが近付く中では無視され、安全性に大きな影響を与えている。
そんな海兵隊の航空機が、岩国を中継点として韓国に展開することで、岩国基地のもたらす危険性はさらに高まってくる。

(田村 順玄・岩国市議・RIMPEACE共同代表)(2014.3.7 戸村 良人 撮影)


15時半ころ、まず4機のAH1が離陸した


AH1より40分後にオスプレイが離陸、西に向かった


2014-3-9|HOME|