岩国から海兵隊航空計画2015を読む−1

F35岩国配備は2017米会計年度


航空計画に記されたF35新型戦闘爆撃機の配備スケジュール。岩国にはごく初期に配備される計画だ(AV-Plan 2015 より)

11月はじめに発表になった海兵隊航空計画2015(AV-Plan 2015)には、新型戦闘爆撃機F35の配備スケジュールが出ていた。2017米会計年度にユマ基地のF35の一個飛行隊が、岩国に 展開するという。
その後ずっと一個飛行隊が岩国に配備され続けるから、このF35飛行隊は岩国にパーマネント配備される計画だろう。

4年前の海兵隊航空計画2011でのF35配備計画と比較してみた。AV-Plan 2011では、VMFA−224がビューフォート基地でF35に転換後、17米会計年度に16機のF35部隊として 岩国に展開する計画だった。
時期も部隊の機数も同じだが、AV-Plan 2011ではF35実戦部隊のユマ基地での任務開始は12米会計年度で、岩国配備はその5年後だ。一方、AV-Plan 2015では最初の実戦部隊が16米会計年度 にユマで任務開始、そして1年後に岩国に配備ということになる。
F35の開発が遅れて配備計画もその分ずれ込んだが、岩国への配備は4年前の計画通りに行う、という。

どうしても岩国への配備を急ぎたい理由があるのだろうか?
そして、新型機が開発されて実戦配備された直後は、初期トラブルが出る可能性のある時期だ。本国を離れてF35の整備陣容も薄くなる海外展開の行き先が岩国だった、というのは危ういこと ではないだろうか。

(田村 順玄 岩国市議・RIMPEACE共同代表)


試験飛行中のF35新型戦闘爆撃機(AV-Plan 2015 より)


2014-11-11|HOME|