オスプレイ、熊本救援で岩国に展開


4月18日午後、熊本に向けて離陸したオスプレイ(竜/00、04)(2016.4.18 戸村 良人 撮影)

岩国基地にオスプレイが8機飛来した。普天間のVMM−265部隊(通称竜)所属機だ。岩国基地を拠点に、熊本に出かけて救難物資の空輸などを行うという。

18日には2機が岩国を離陸、3時間後に帰ってきた。19日には5機が岩国基地を離陸、うち4機は2時間半から3時間半後に岩国に戻った。いずれも熊本に向かったと考えられる。

報道によれば、米国からの支援の申し出にいったんは断った日本政府が、すぐに前言を翻して支援を要請したという。だが、なぜオスプレイなのだろう?
普天間基地には、オスプレイの倍の人員を運べる大型へりCH53Eも展開している。道路寸断で孤立した集落の住民に、物資集積地からピストン輸送するなら、大型ヘリの出番だろう。自衛隊の大型へりCH47もオスプレイより搭載量は多い。
また、草地に降りるときに、オスプレイのように先に貴重な水を撒いたりする必用もない。
オスプレイよりもCH53E大型輸送ヘリを要請するならわかるが、なぜオスプレイなのだろうか?

救難作業が行われているときに、あえて異議を唱えることはしないが、このオスプレイの災害派遣が、別の意味を持っているように思えてならない。
決して最善とは言えないオスプレイの派遣要請が、どんな形で行われたのか、近い将来に判明するだろう。今はただ、積みすぎて事故を起こさないように願うばかりだ。

(田村 順玄・RIMPEACE共同代表・岩国市議)


4月19日午前、岩国基地の駐機場に並ぶ8機のオスプレイ.左からEP/08、11、03、02、10、00、04、06(4.19 戸村 良人 撮影)


2016-4-20|HOME|