岩国で発煙・修理のオスプレイ、翌日大分に緊急着陸


岩国基地で離陸準備中に白煙を噴き出したオスプレイ(虎11)(2017.8.28 戸村 良人 撮影)

8月28日午後、岩国に駐機していたオスプレイ1機が離陸準備中に白煙をあげた。エンジンを回していたこのオスプレイ(虎11)はエンジンを止めて翼をたたみ、外来機の駐機場 から姿を消した。

翌29日に外来機の駐機場に戻ってきたオスプレイ(虎11)は、午後に岩国基地を離陸した。そして大分空港に不時着した。報道によると、嘉手納基地でエンジン2基を積んだ海兵 隊のKC130J給油機が大分空港に飛来、不時着したオスプレイの片方のエンジンが外された。

岩国基地と大分空港は直線距離でほぼ90キロメートル、オスプレイの巡航速度で10分くらいの距離だ。修理が終わって安全に飛行できると確信したはずの機体が、10分ほど飛ん だだけで緊急着陸しなければならない事態になった。それも、エンジンを交換しなければならない事態に。

緊急着陸の前日に岩国で、エンジン回りの不調とみられる白煙を噴いた後で、それでも安全と認定して普天間に向けて飛ばせた海兵隊の安全とは、いったい何を指すのだろうか?
岩国は、今年の後半から来年にかけて艦載機が厚木から移ってくる予定だ。これまで以上に軍用機が増えるのに、今回のオスプレイの不時着に至る故障の連鎖をも止められないような 安全意識が欠如するのでは、これまで以上に軍用機の事故が多発しないと考えるほうが無理がある。

少なくとも艦載機の移駐はやめさせなければならない。岩国市民は米軍機の引き起こす事故が増えることを決して容認しない。

(田村 順玄 岩国市議・リムピース共同代表)


発煙で修理のために引っ込んだオスプレイが翌日何食わぬ顔で離陸準備中。このあと普天間に向けて離陸したが大分空港に不時着した(17.8.29 戸村 良人 撮影)


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