普天間オスプレイ交代機8機、岩国到着


岩国基地に駐機中のMV22オスプレイ8機


8機のうちの2機には、VMM-165 WHITE KNIGHTS の部隊マークが残っている(18.7.9 戸村 良人 撮影)

7月7日に岩国基地岸壁に接岸した貨物船から、8機のオスプレイが陸揚げされた。普天間基地所属機のマークはついていない。

運んできたのは自動車運搬船グリーン・レイク。6月22日に西海岸サンディエゴを出て岩国基地に直行してきた。サンディエゴの北約20キロに、VMM-165などが属するMAG−16の基地 ミラマーがある。
2012年、2013年のオスプレイ各一個飛行隊の普天間配備の時も、サンディエゴから岩国に運び、その後普天間に飛来した。

岩国市の照会に対し、中国四国防衛局は普天間基地に配備されるオスプレイだ、と認めた。また、普天間基地への配備機数24機について「変更する予定はない」と説明した。

この8機が普天間に配備され、現在普天間にいるオスプレイのうち8機が、普天間から出ていくことになる。つまり機体の交換が行われる、ということだ。
では、なぜ8機が一度に交代するのだろう?

「木更津駐屯地における 日米オスプレイの共通整備基盤について」(2015年11月、防衛装備庁)の中で国は「米海兵隊オスプレイは、使用部隊で行う日々の点検や、整備部隊で 行う予防点 検のほか、5年に1度程度の間隔で、整備企業に外注して行う分解点検(いわゆる「定期機体整備」)が必要であり、木更津駐屯地 で実施するのは、この定期機体整備です」 と述べている。

オスプレイの木更津での修理が始まってから1年半になろうとしているのに、1機目の機体の修理後の試験飛行もまだ終わらない状態だ。「5年に1度程度」の修理対象となるオスプレイが、 普天間にたまりにたまっている状態と推察される。

この状況を解消しようというのが、今回の機体の交代ではないだろうか?
定期機体整備が必要な機体を本国に送り返して、整備の遅れを一気に取り戻す「奥の手」ではないだろうか?

この手があるのなら、初めから木更津に「日米オスプレイの共通整備基盤」を設ける必要はなかった。海兵隊のオスプレイをダシにして、「沖縄の負担軽減」を理由にしながら、実際には 自衛隊オスプレイの整備基盤を木更津基地の中に作るのが主目的だった、と言われても国は言い訳できないだろう。

(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)


2018-7-15|HOME|