ドック型揚陸艦アシュランド、岩国入港


岩国基地岸壁に停泊するドック型揚陸艦アシュランド。
後部甲板に「積み荷」が置かれているようだ。

 2月25日、ドック型揚陸艦アシュランド(USS ASHLAND LSD-48)が岩国基地に入港した。
 佐世保基地を母港とする揚陸艦アシュランドが、今回以前に岩国に入港した記録は確認できない。初めての入港のようだ。岩国基地に大型岸壁が整備されて、米軍の大型艦が続々と入港するようになった。岩国基地は巨大な航空基地であるだけでなく、軍港としての機能も持つようになってしまった。まさに基地機能の拡大、強化だ。

 ドック型揚陸艦アシュランドは、米軍の発表で2月3日から7日まで行われた、米海軍、海兵隊、空軍、海上自衛隊の統合演習「ノーブルフュージョン」(Exercise Noble Fusion)に参加していた。
 海上自衛隊はプレスリリースで、「ノーブルフュージョン」の名前は出さずに「海上自衛隊の戦術技量及び米海軍との相互運用性の向上」を目的とした米海軍との「共同訓練」を2月4日から7日まで実施したと発表したが、実際には、米海軍、海兵隊、空軍、海上自衛隊の大規模な統合演習だった。
 米軍画像サイトDVIDSによれば、「ノーブルフュージョン」演習でアシュランドは第31海兵遠征部隊(31st Marine Expeditionary Unit: 31 MEU)を舟艇で強襲上陸させる役割を担ったようだ。「ノーブルフュージョン」の直前の1月末にも、31MEUの同様の訓練を沖縄の金武ブルービーチで行ったようだ。
 31MEUは、3月にも沼津海浜訓練場や東富士演習場で陸上自衛隊の水陸機動団などとの大規模な共同演習を行う予定だ。演習にはMV−22オスプレイやCH−53の他、陸自オスプレイなども参加するという。今回のアシュランドの岩国入港は、この演習の準備と関係があるのだろうか。

(RIMPEACE共同代表 田村 順玄)(22.2.25 田村 撮影)


2022-2-26|HOME|