低空飛行訓練と広島市上空通過
岩国基地のEA6Bの飛行実態は?

3月18日夜10時過ぎ、広島市内の上空でジェット戦闘機の爆音が響いた。RIMPEACE編集部に寄せられたさまざまな情報を総合すると、3月16日から19日にかけて、岩国基地のEA6B電子戦機が、相当ハードな飛行訓練を繰り返していたことがわかった。

韓国大統領の弾劾が韓国国会で可決され、大統領の権限が停止された直後、空母キティーホークはプサンに入港した。3月15日のことだった。異例なことに入港前に艦載機を嘉手納、厚木などに分散して配置し、岩国にもNFのマークをつけたFA18ホーネットが飛来した。これらの艦載機が、分散配置された基地から休むまもなく訓練を繰り広げた。厚木から岩国に飛来したホーネットが、低空飛行ルートの一つ、オレンジルートを経由して厚木に戻ったりもしていた。

この期間中に、厚木に降ろされた艦載機(海軍)のEA6Bは、しきりにブルールートなどで低空飛行訓練を行っていた。EA6Bを運用する岩国の海兵隊でも、状況は同じだった。我々がキャッチしただけで、16日から18日までの3日間に、のべ6機のEA6Bが中国山地を東西に走るブラウンルートで、低空飛行訓練を行っている。
海兵隊のFA18も盛んに低空飛行を行っていたが、配備されている機数が7分の一以下のEA6Bの訓練密度の高さには驚かされる。

3月18日、夜の9時過ぎに相次いで岩国基地を離陸した2機のEA6Bは、合い前後してブラウンルートに向かった。ブラウンルートの端から端まで約30分の低空飛行を行い、岩国基地上空に戻ってきたのは10時半過ぎだった。この過程で、広島市の上空を通過して爆音を響かせたのだ。

EA6Bは、攻撃機をエスコートして、妨害電波を発して敵のレーダーを無力化するのが主任務の機体だ。自ら電波発生源となる非常に危険な任務だ。この時期に低空飛行訓練を、海軍も海兵隊もEA6Bに課していた裏には、恐らく朝鮮半島の緊張が激化する可能性がある、との読みがあったのだろう。

激しい訓練の中では、訓練空域の下で暮らす住民たちのことは二の次になる。その結果が、いつもは避けているはずの、広島市内上空の通過につながったのではないだろうか。

(田村順玄・岩国市議)

<参考記事>
「広島市中心部「米軍機」飛行 岩国基地所属機か」(中国新聞広島版 2004.3.27)
「米軍飛行に抗議文 広島県と広島市」(中国新聞広島版 2004.4.2)


'2004-4-7|HOME|