フォールイーグル2006と岩国基地


フォールイーグル期間中(3月25日〜31日)に、岩国基地から飛び立った軍用機の推定飛行範囲

毎年行われる米韓合同演習フォールイーグルへの、岩国基地のかかわりを今年も調べた。上の図は、RIMPEACE編集部に寄せられた諸情報をもとに作成した。

2006フォールイーグルでは、昨年ペルシャ湾に実戦展開していてこの演習に参加しなかった、佐世保の揚陸艦が参加した。沖縄・ホワイトビーチから揚陸艦隊に乗りこんだ31MEUの部隊が、韓国西海岸の海水浴場で韓国軍部隊とともに上陸演習を行った。
これまで、東海岸のポハンで行われていた上陸演習だが、今回もポハン沖には空母エブラハム・リンカーンが陣取っていた。横須賀で長期の補修を受けていた空母キティーホークに代わって、西太平洋で「睨みをきかせて」いる原子力空母だ。朝鮮半島を東西から挟み撃ちにする、というのが演習のシナリオだったのかもしれない。
キティーホークに同行するという理由で横須賀にいる第15駆逐戦隊の駆逐艦やフリゲイトは、リンカーンとともにフォールイーグルに参加した。

例年通り、岩国の海兵隊FA18とEA6Bが、この演習に参加した。電子戦機EA6Bは去年とほぼ同じで、ポハン近くの洋上からFA18のガードを行っていたようだ。
3飛行隊(12機づつ配備)ある岩国の海兵隊FA18部隊は、そのうちの2飛行隊が演習の始まる以前の3月22日に、韓国中央部の基地イエチョンなどに展開した。
一つだけ岩国に残ったFA18飛行隊は、岩国から直接、非武装地帯近くまで飛んだと見られる。
毎年フォールイーグル演習が行われるが、年毎に岩国のFA18の行き先は38度線に近づいていく。岩国の戦闘攻撃機は、まさに「空の殴りこみ部隊」なのだ。

(田村順玄・岩国市議)


'2006-5-6|HOME|