海自MH53Eの放射能標識 普天間事故機の放射性物質もここにあった



MH53Eのメインローターの付け根にある、放射能標識


海自掃海ヘリMH53Eのローター部分(2003年9月 撮影)

報道によれば、アメリカ大使館は3日、墜落現場で放射線検査を行っていたことを認め、回転翼の安全装置に、放射性同位元素ストロンチウム90がつかわれていたことをやっと認めた。

写真は、CH53Dを改良したE型の掃海ヘリバージョン、MH53Eのローター部分だ。放射能標識がついていることがわかる。

海自のMH53Eが95年6月に相模湾に墜落したとき、事故機のローター部分の亀裂警報装置にストロンチウム90が使われていたことを、事故の2日後に海自が明らかにした。今回の普天間の事故では、米軍はそのことを隠しつづけ、事故の3週間後まで明らかにしなかった。この違いはなぜなのだろうか。

99年1月、釜石郊外にF16が墜落した後で、猛毒のヒドラジンがエンジン再点火剤としてつかわれていることがわかった。95年にMH53Eで、そして今回の事故でCH53Dも放射性物質を機体に含んでいることが明らかになった。墜落事故が起きなければ軍用機に使われている危険物が明らかにならない、というのでは、いつまでたっても事故の2次災害は無くならない。

墜落,炎上事故は起きてはならないことだ。しかし、万一起きた場合に2次災害を防止する方策は前もって明らかにされなければならない。軍用機にどんな危険物が使われているかは、最初にかけつける消防をはじめ、関係する諸組織や基地周辺住民にオープンにされなければならない。

(田村順玄・岩国市議)


2004-9-6|HOME