たむらじゅんげんの たちばなし

原子力空母「ジョージ・ワシントン」

 9月25日、横須賀に米原子力空母ジョージ・ワシントンが入港した。通常型空母キティーホークの退役に伴い、今後横須賀を母港に軍事 行動を展開する。10万2千トンという巨体には美浜原発1号機にも匹敵する原子炉が積まれ、まさに浮かぶ原発だ。

▼勿論主体はスーパーホーネットなど艦載機の存在で、約70機が艦上に並ぶ。艦載機は横須賀帰港前にはほとんど厚木に移動するが、 その内の59機を2,014年までに岩国へ移すというのだから問題だ。岩国と大きく関連する、ジョージ・ワシントンの横須賀母港化の話 だ。

▼沖合移設で基地には-13 メートルの大岸壁が出現した。今度は艦載機どころか空母まで岩国へ来るのでは?と、心配の声もしきりだ。

▼空母は原子炉冷却の為に大量の海水が必要で、船底から採取し循環させる。そのため水深も16M必要で横須賀では今回浚渫工事まで実施 し、母港化を叶えている。一方、今の岩国基地は−13メートルなのでジョージ・ワシントンの接岸は無理だが、かっては何隻もの空母が 入港した記録もある。「乗組員の休養のため」といって沖合いに停泊する恐れもあり、今後も原子力空母が来ないとは絶対言えない。
既成事実は着々と積み上げられていく。

(田村順玄・岩国市議)(「おはよう愛宕山」331号 08.10.5 より)


9月25日、艦載機を積んだまま横須賀基地に入港したジョージ・ワシントン。
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