たむらじゅんげんの たちばなし

新年言志

数年前から朝起きて約1時間、自宅周辺を散歩する。午前6時過ぎから、真冬の空はまだ真っ暗だ。面白いのは川鵜の出勤で、日の出の 頃一斉に南の空へ飛び立つ。何羽いるかと数取り器で挑戦したがとても間に合わない、千羽は優に超えているだろう。

陽の出の7時10分過ぎ、川鵜より早起きだと少し優越感で歩くが…。ペットのお供や健康ウオ−クの常連さんと爽やかな朝の挨拶、季節 のうつろいを実感出来る役得だ。6時半を過ぎると几帳面に基地の航空機がエンジンを始動し、静寂を切り裂く。

昨年もまた国家という強大な権力が、平穏な日常生活に迷惑なクサビを打ち込んできた。行政の失敗で 生じた負債の後始末を、一方的 いう強に市民に押しつける。愛宕山の米軍住宅化だ。

そんな喧騒も知らず残った森に住み着くメジロが、年末に掲示したノボリ旗を横切る。あらためて、 「愛宕山に米軍住宅はいりません!」の訴えに、新年の言志固める。

(田村順玄・岩国市議)(「おはよう愛宕山」337号 09.1.1 より)


'2009-1-4|HOME|