日の丸オスプレイ、木更津に一機目到着


木更津基地に着陸する陸自オスプレイの一番機

7月10日午後、陸自の装備になるオスプレイの第1号機が、岩国基地から木更津基地に飛来した。岩国から飛ばしてきたのは米軍兵士で、木更津基地で陸上自衛隊に引き渡して、はじめ て自衛隊機となる。

7月6日と10日に1機ずつ飛来する予定だった日の丸オスプレイは、6日から悪天候のため、ということで木更津飛来がどんどん後ろにずれて、結局2機目の到着予定日に1機目が来ること になった。それならば天候が飛行可能になった今日、2機一度に飛来してもいいはずなのにもう一機が予定もつかない、というのはどういうことなんだろうか?
予定通りに飛べなかったのは天候のせいではなく、機体自体に問題が生じた、としか考えられない。

米国で「元気に」飛んでいたのが、船で岩国に運んだとたんに、修理の専門兵がついても予定通りに飛び立つことができなくなるなんて、いかにもオスプレイらしい。配備の第一歩から、 機体整備のむつかしさが露呈した形だが、オスプレイを今後使い続けると、防衛省はホントに自信をもって言えるのだろうか?

オスプレイが米軍機から自衛隊機に今日変わった。米軍機には適用除外になっていた航空法の条項が、自衛隊のオスプレイには適用になる。最低安全高度以下での有視界飛行を禁ずる 規定が自衛隊機には適用される。

両エンジンが停止したときに、滑空しない限り安全に降りられないオスプレイは、基地のすぐ近く以外では、安全飛行高度は千メートルを優に超える。
低空飛行訓練はもちろんのこと、上空を民間機の羽田着陸空域で抑えられている木更津基地周辺でも、有視界飛行はできない。

沖縄で、各地で米軍オスプレイが傍若無人な飛び方をしているから、といって、自衛隊のオスプレイまでが法に違反する飛び方をしていいはずがない。木更津に配備、いやそれ以前に オスプレイを自衛隊機として買ってしまったこと自体が、大きな間違いだったのだ。

(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)(2020.7.10 頼 撮影)


着陸後、木更津基地の誘導路を格納庫前に向かう陸自オスプレイ。陸自の隊員たちが目で追っていた。


2020-7-10|HOME|