陸自パラシュート降下展示、不要不急でも実施





習志野演習場上空で行われたパラシュート降下展示。空自の固定翼機からは200人が降りた

「令和3年降下始め行事」という名前の、陸自空てい団のパラシュート降下訓練が、非常事態宣言下の1月13日に習志野演習場で行われた。

11時に大型ヘリ・チヌークからの降下で始まった降下「展示」は、空自の輸送機C130とC1から200人の空てい団員が飛び出して、習志野演習場上空がパラシュートで埋まった。
その後、汎用ヘリUH1の3機編隊とチヌークの5機編隊の上空パスの飛行展示も行われた。

この「降下始め」の実施が第1空挺団から知らされたときには、米陸軍・空軍も参加する、となっていたが、米軍の参加は見送られた。
新型コロナのまん延状況を鑑みての不参加の可能性が強いが、陸自は非常事態宣言で住民が不自由を強いられる中、ただエライさんたちへのアピールのためにこの「降下始め行事」を強行 した。

「降下展示」「ヘリ戦技展示」「飛行展示」という第一空てい団のお知らせの中の「展示」という言葉が、この不要不急の降下訓練の狙いを示している。
輸送機一機あたりに降下兵40人を詰め込んでの訓練が、今の時期に必要なものかどうか、疑問の余地はないと思うのだが。

(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)(2021.1.13 頼 撮影)



木更津から展示のために飛来した陸自大型ヘリ・チヌークが、干潟の北側の団地をかすめ、JR津田沼駅上空から習志野演習場に向かった


2021-1-14|HOME|