習志野演習場に飛来する固定翼機の周回飛行経路


習志野演習場で訓練する固定翼機の周回飛行ルート。演習場上空への到着のタイミング調整のため、アプローチ側に複数のルートがある


木更津基地に到着した日の丸オスプレイ(2020.7.16 頼 撮影)

千葉県船橋、八千代、習志野3市にまたがる陸自の習志野演習場は、陸上部隊が地上で動き回るだけでなく、ヘリボーンやパラシュート降下訓練など、航空機と連携した陸自部隊の訓練 も行われる。
特にパラシュート降下訓練では、自衛隊や米軍の輸送機から飛び降りる。演習場上空を推定高度300〜400メートルで飛行し、機内からジャンパーが飛び出して演習場内に降下する。

演習場の周りを周回するルートが決まっていて、固定翼機の場合はヘリよりも大きいトラックルートを飛ぶ。
上掲のルート図は、パラシュート訓練実施中の監視によって得られたもの。2本のトラックのうち、小さいほうの使用が多い。大きいほうは昨年(2020年)9月に、米軍輸送機 C130が陸自の隊員を降下させたときの飛行ルート。2機で実施したパラシュート降下訓練で、降下の間隔を調整するために大回りしたものと思われる。
すくなくとも大回りのルートと小回りルートのあいだの場所では、真上を固定翼軍用機が飛行する可能性がある。

木更津基地への「暫定配備」が始まった陸自オスプレイは、木更津基地から外に向かう飛行訓練を開始している。習志野演習場にも飛来する可能性は大きい。
そして、パラシュート降下訓練を日の丸オスプレイから行うこともある。そのとき、オスプレイは上掲の周回ルートに沿って飛ぶことになる。

オスプレイが習志野演習場近辺を飛ぶときは、輸送ヘリC47チヌークよりも広い範囲を飛ぶことが考えられる。

(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)


習志野演習場上空を通過する空自輸送機C1(20.10.20 頼 撮影)


習志野演習場でのパラシュート降下訓練。飛んでいるのは米空軍輸送機C130J(20.9.15 頼 撮影)


2021-7-23|HOME|