拡大するオスプレイの定期修理、木更津で(2)

防衛省のリードで木更津での修理拡大

木更津基地でオスプレイの修理が始まったのは2017年初めだった。米軍が修理契約を結んだのはスバルだった。木更津基地内の既存の格納庫一つを使って年間5機程度をオーバーホール するというものだった。一機の修理にかかる時間は2,3か月程度を見込んだ修理計画だ、と防衛省は木更津市に説明した。

実際に修理が始まったが、一機目のオスプレイの修理に2年、2機目の修理に1年9か月かかっている。予定を大幅に遅れた修理に、米軍が改めて修理業者を増やし、一機あたりの整備 期間も長くとったプランをつくり、そのプランに基づいてオスプレイの修理を行う業者の募集を2020年5月に始めた。

この修理業者募集の契約は、米軍が契約主で、契約に名乗りを上げるように求める「提案要求」(RFP)には、修理の内容が細かく記された「業務記述書」(PWS)が添付されている。 防衛省はごく簡単に、その内容を次のようにまとめた。


米軍の契約募集には、応募する企業が修理場所を確保すること、とあるが、木更津で修理を行う、という条件は入っていない。ところが防衛省は、この整備を全部木更津基地で行えるよう に、格納庫の新設までする、と言い出したのだ。


防衛省の木更津市への説明によれば「今後、入札手続きが進められ、7月8日までに、関心を有する企業が提案を行い、本年秋頃に実施企業が選定される見込み。」という。
応募から審査、契約までわずか5か月ほどというあわただしいものだ。

このプランに近い修理内容で複数の業者を募集する米軍の公告が、実は1年半近く前の2018年12月に出されていた。(続く)

(RIMPEACE編集部 頼 和太郎)


2020-6-27|HOME|