「F16はこんな風に飛んだ」上ノ国の目撃者は語る

三沢のF16が模擬攻撃の対象としていたことが判明した、北海道・上ノ国町大崎地区に 行ってきた。
事故報告書から模擬攻撃の事実が明らかになったあとは、あまり来ないよ、という言葉を 期待して行ったが、それは完全に外れてしまった。
10月21日に上ノ国町役場で、防災担当者の話を聞いているうちにゴーという音が響い た。大崎地区の人達によれば、その前日はもっと低い所を7機も飛んだということだ。
ほとぼりが冷めるのを待っているのかと思ったが、米軍はなんともしたたかなものだ。
「お父ちゃんの蛸漁の船を双眼鏡で見ていた。あまり音がうるさいので横を見たら、灯台 のところから飛行機が出てきた。操縦士のヘルメットが見えた」
「職員室から見たら、そこの松(3メートルくらい)と同じ高さにジェット機が見えた。 背中を見せながら旋回した」
「真上を低く飛んで、(すぐ裏手の)小学校の運動場のあたりで急上昇した」
「海岸沿いに低く飛んできたジェット機が、翼を右左に振った」
「自衛隊の飛行機だとばかり思っていた。それにしても、なぜこんな所に来るのか、と新 聞(北海道新聞のこと)に出るまで不思議でしょうがなかった」
これは昨年から今年にかけて飛んできたF16の目撃者である大崎小学校の先生や、近所 の人達の話だ。
「戦闘機の背中を見るなんて、滅多にあることじゃないですよ」と言いながら、これは単 なる通過飛行などでは断じてない、大崎地区を目標とした模擬爆撃のマニューバーだと確 信した。
(遠藤洋一)

「上ノ国町立大崎小学校と灯台」 ターゲット・マークの拡大図に振られていた 番号は3と1。

「大崎の港と防波堤」 拡大図の番号は2番。

「小学校の運動場からF16が来る方向を見る」 遠方、崖のやや右に晴れてい れば「小島」が見える。イニシャル・ポイントだ。

「旧米軍宿舎、今は無人」 拡大図の番号は4番が振られている。
HOME小学校も爆撃目標に(98年7月離陸失敗事故報告書より)