北斗新報の再刊によせて



三沢のミニコミ紙「北斗新報」が4年間のブランクの後に再刊された。筆は以前にも増して鋭い。
この間まで三沢の市議をやっていた伊藤裕希さんが、2期目の市議立候補をやめて再開した「言論活動」だ。
トップ記事の「三沢の高額納税者」では、天ヶ森射爆場にかかわる騒音移転者が三沢に転入していることがさりげなく触れられている。次の号では、三沢基地で例年実施される「航空祭」についてのマスコミ報道への厳しい批判も。
だけど、北斗新報の真髄は別のところにあると思う。三沢の街で起きていることに対して、編集発行人である伊藤裕希さんが感じたことを淡々と記述しているところが、筆者にとっては新鮮だ。市立図書館のコピー手続きの改善の件、市長と暴力団の歴史など、思わず読んでしまう記事が毎号載っている。そして伊藤裕希さんの人脈を物語る小さな広告の数々。
少し長くなるが、彼のコラムから再刊にあたっての読者の反応などを再録したい。
『それにしても4年余のブランクの大きさには感慨深いものがある。▼亡くなった人も少なくない。「愛読していた夫が亡くなりましたので」と購読中止を伝えられたり、「代わりに息子が読みたいそうです」と引きつがれる例もある。会社や店が閉じていたり、いつの間にか更地になってタンポポだけが咲いていたり....。▼「あのノーネクタイ騒動であんたを見損なった」と購読中止を言われたり、逆に「それで興味をもったから新聞も読んでみたい」と申し込んでくる人もいる。「他の新聞をとっているから」と断られ、一応参考までにと置いてきた再刊号を読んで、「おもしろかったから、やっぱり取ることにする」と後日に連絡を受けた日の晩酌の量は多くなる』

「たった一人の反乱」をつらぬいた市議時代の伊藤裕希さんが、ステージを変えて挑戦する、といったら格好よすぎるだろうか。 「北斗新報」の申し込みは、
三沢市堀口141−7 北斗新報社 まで。月二回発行、半年分送料込み3600円、一年分7200円。
Tel(Fax) 0176-53-2677
蛇足 電子メールは不可。現在「IT革命」にどう対応しようか思案中、とのこと。


'2001-7-1|HOME|