確実に一歩進んだ辺野古の闘い(2)


ボートで沖合いのヤグラに向かう。周りはエメラルドの海。珊瑚礁にヤグラは似合わない


第5ポイント(左)、第3ポイントのヤグラ


第2ポイント(左)、第1ポイントのヤグラ

21日昼、辺野古漁港脇のテントにいたら、ヤグラ巡りの船を出してくれるとのこと。是非乗せて下さい、とお願いして、初めて辺野古の海に出た。

四ヵ所のヤグラには、早朝から何人もが取り付き、抗議船も3隻ずつついている。海上を渡る風は冷たく、筵の風除けではヤグラの上は寒いだろうな、と思う。毎日これを繰り返して、作業船が来れば身体を張って作業を阻止しているんだ。

堤防から望遠レンズで見ていた印象より、ずいぶんヤグラは低いな、と思った。ヤグラに向かう海はエメラルド色で済みきって、海底がすぐ近くに見える。50センチくらいかな、と思って同乗してくれた方に聞くと、3〜5メートルとのこと。

こんなにキレイな海なのに、キャンプ・シュワブが出来てからはカニが本当に少なくなった。陸上の基地でさえこれだけ影響があるのだから、海上基地が出来たりしたら、沖縄本島の東海岸は軒並み魚が採れなくなるだろう、という地元の人の説明には説得力がある。

4つのヤグラを周ると、みんな手を振ってくれた。一つのヤグラからは、ここに上ってこいよ、と声がかかった。「すみません、遠慮します。がんばってください」と、我ながら情けない返事しか出来なかったが。

想像以上に美しい海を船から見ていると、理屈なんかじゃない、ただこの海を守りたいから基地建設に反対しているんだ、という人たちの気持ちがストレートに理解できてくる。その気持ちは、確実に広がっている。サバニ(小舟)を曳いて辺野古から本島南部の摩文仁まで歩く人たちがいた。辺野古から那覇に向かう途中、偶然宜野湾市役所の前にサバニが留まっているのを見つけた。真っ白い船体には青い文字で、辺野古に基地を造らせない、という思いがたくさん書き込まれていた。

(RIMPEACE編集部)


辺野古から摩文仁まで、サバニをおしながら歩く人たちがいた。サバニには基地反対のメッセージが書き込まれている
(2005.1.21 撮影、宜野湾市役所前)


'2005-1-23|HOME|