ストライクイーグル、グアムから嘉手納に飛来


5月20日にグアムから嘉手納に飛来したF15Eストライクイーグルの4機編隊。
白煙を出している1機が嘉手納に残り、3機が韓国方面に飛んでいった。

グアム島アンダーセン空軍基地に、爆撃機を中心とした攻撃部隊の新設が具体化しつつある。部隊新設にかかわる環境アセスが開始されようとしている。

5月22日付けの星条旗新聞によれば、新しい攻撃部隊は、無人偵察機グローバルホーク3機、戦闘機48機、爆撃機6機、空中給油機12機で構成されるとのことだ。また、最近グアムに約12機のF15E戦闘攻撃機、4機のB2爆撃機、4機の空中給油機が一時的に展開している。

F15Eはアイダホ州マウンテンホーム空軍基地から、空中給油機はネブラスカ州空軍からグアムに派遣されている。新設される攻撃部隊の先取りともいえる。これらの空軍機のグアムへの配備から時間をおかずに、このF15Eが4機、ネブラスカANGのKC135に付き添われて、5月20日に嘉手納に飛来、数時間後に韓国方面に飛び去った。F15Eなら空中給油が必要でない距離だ。給油訓練を兼ねての嘉手納や韓国への部隊展開訓練だったと見られる。

しかし、4機のうちの1機がエンジンスタートをかけたときに、2度も白煙を排気口から吐いて、結局その日の飛行をあきらめた。3日後にF15E2機が戻ってきたが、居残っていたストライクイーグルは未だ飛べずに、2機でグアムに帰った模様だ。もう1機のF15Eも、韓国のどこかの基地でエンコしているのだろう。

嘉手納は極東における最大の前進基地だ。グアムに空軍の攻撃部隊が新設されれば、グアムからの中継基地としてさらに爆撃機・戦闘機・空中給油機などの飛来が増える。冷戦終結に伴う海外からの米軍撤退の動きに、なぜか沖縄の基地は逆の動きをする。

(RIMPEACE編集部)


嘉手納を離陸するF15E(MO)3機と、ネブラスカ州空軍のKC135(5.20 撮影)


2005-5-26|HOME