普天間の重輸送ヘリ、D型からE型に


普天間基地に配備されていたCH53Dを機内に収容する巨人輸送機C5(12月14日 撮影)

普天間基地に配備されているヘリ部隊の中で、一番大きなヘリはCH53重輸送ヘリだ。普天間のCH53Eが中東戦線に移動したあとに、岩国にいた旧型のCH53Dが普天間にやってきた。04年8月に沖縄国際大学に墜落したのは、この旧型のCH53Dだった。

事故直後に揚陸艦に載ってペルシャ湾に向かい、05年4月に普天間に戻ってきたときも、重輸送ヘリはD型のままだった。再び普天間基地にE型が配備され出したのは、11月下旬のことだった。

ロシアの巨人機アントノフがチャーターされて、普天間にE型2機をおろしD型2機を積んで飛び去った。その後もアントノフや米軍最大の輸送機C5ギャラクシーが飛来して、D型を積みこみ、E型をおろしていった。12月15日にギャラクシーが離陸した時点で、普天間基地からD型が全部消えて、6機のE型がいる。

新たに配備されたCH53Eには、YF、YNの文字が書かれている。いずれもミラマー基地に本籍がある部隊のコードだ。両方とも普天間基地にローテーション配備されていた部隊だ。普天間に以前のようなCH53E部隊のローテーション配備が復活した結果になっている。D型配備でお茶をにごしていたヘリ部隊を通常の編成に戻して、イラクやアフガンのより困難な任務に動員しようという意図が感じられる。

本国に戻されたD型は、岩国から来ていたものだから、岩国に戻すのが普通だ。災害支援の名目で岩国に展開した部隊だが、実は米軍の配備の都合で、災害支援などどうでもよかったことが改めて明白になったのではないか。そして事故機と同じD型に相当不安が残ったことも、本国に送り返した理由の一つではないだろうか。

(RIMPEACE編集部)


普天間に展開したCH53E。テールコードは"YF"だ(12月13日 撮影)

'2005-12-18|HOME|